週刊「スタジオ翁」ニュースレター vol.73

このニュースレターは音楽制作からリリースまでを個人で完結させる、次世代の音楽クリエイターに向けて書いています。

プロに限らず、誰もが音楽を作れる時代になり、AIを活用することで本来ならエンジニアに任せるような仕事も、個人で完結できるようになりました。

あなたがプロを目指している音楽家であれ、これから音楽を仕事にしたいクリエイターであれ、AI等を活用した次世代の音楽制作、時代に合った新しいリリースの方法を模索しているならきっと参考になるはず。

目次

  1. 近況

  2. AI時代の作曲術

  3. 作曲とミキシングのアイデア帳

  4. Q&A

  5. 今週の音楽ニュース

  6. 著書紹介

📝近況

ここでは、最近取り組んでいる音に関すること、仕事のこと、音楽制作のことについて書いていきます。

みなさんこんにちは!

プラットフォームのエラーにより、配信が遅れてしまいました。

もしかすると、以下のKindleの内容が規約違反だったのかも・・・とりあえず、そのままお送りしてみますが、またうまく送信できないようであれば考えます。

今日は、音楽制作を英語で学びたい方におすすめの情報をご紹介します。

音楽情報は英語圏の方が圧倒的に多いので、海外サイトやYouTubeをよく見ているのですが、本に関しても洋書の方が音楽の専門書が数多く存在しています。英語で書かれた本をKindleでよく買っていたのですが、長文を読むのが得意ではないので、買ったものの読み進められなかった本が10冊以上手元にありました・・・

良い方法がないかいろいろ探していたところ、今回やっとお金と手間を最小限に抑えて日本語訳する方法を見つけたので皆さんと共有したいと思います。

使うものは、

  • Kindleが読めるiPhoneかiPad

  • DeepLという翻訳ソフト

の2つです。パソコン版のKindleは、なぜか工程の途中でフリーズしてしまい使えなかったので、iPhoneかiPadのどちらかを使うことをおすすめします。まずKindleアプリを開いて翻訳したい洋書を開きます。

次に、少し手間なのですが、本の最初から最後まで手動で選択していきます。文章を選択したまま指を右下(左下)に移動させると次のページに行くので、これを5分ほどかけてすべての文章を選択します。

この文章をコピーしたり共有しようとすると、コピープロテクトの表示が出てしまうので、虫眼鏡マークを押してから、一番上のボックスに表示されている文章をタップして全てを選択→コピーの順番で文章を全体をコピーします。この方法ではコピープロテクトは適用されないので、すべての文章をコピーすることができます。文章をコピーすれば、後はDeepLに貼り付けて日本語訳にするだけ。

ちなみに無料版のDeepLだと文字制限があるので、1番安いプランでもいいので有料版を使うことをおすすめします。またGoogle翻訳だと、翻訳した文章がとても読みづらいことがあるので、なるべくDeepLを使う方が良いです。ChatGPTは文字制限があるので、あまり使えません。

段落が区切られていないので多少の読みづらさはありますが、これをPDF化しておけば、一応日本語の本として読み進めることができます。音楽以外にもいくつか読みたい本があったので、この方法が見つかってラッキーでした。

これから時間を見つけて、まだ日本に入ってきていない本や音楽の専門書などを読み進めていきたいと思います。

みなさんも気になっている音楽関連の洋書があれば、ぜひ試してみてください。

🤖AI時代の作曲術

最新のAIプラグインやAI作曲ツールの紹介。

Algoriddim Neural Mix Proに新バージョンが登場しました。

AlgoriddimはDjayという有名なDJソフトを作っている会社ですが、音声分離精度がとても高く、最新のNeural Mix Proには瞬時にテンポ計算を可能にする Fluid Beatgridも組み込まれています。

ステム分離ソフトにありがちな「ステムはきれいに分離できるけど、テンポが微妙にずれていて実際の作曲に使いにくい」といったこともなく、たとえライブ演奏のようにBPMが微妙に揺らいでいる曲であっても、自動的にテンポを検知し、BPMを揃えてくれる画期的なステム分離ツールです。

DJ用と書かれていますが、リミックスツールや好きな音楽をサンプリングするためのツールとしてもかなり活用できると思います。

📘作曲とミキシングのアイデア帳

作曲やミキシングが上達するための、動画・記事・アイデアをご紹介します。

2017年から、世界中の素晴らしいアーティストのワークスペースから直接、音楽制作のインスピレーションを毎月スナックサイズでお届けするというアイデアでスタートしたOne Thingビデオシリーズ。

エピソードが100を迎え、これまでに登場したたくさんのアーティストのビデオがまとめて公開されました。

僕が見ていて楽しいのは、サンプリングやフィールドレコーディングの動画ですが、「アレンジメント」「ドラム」「ジャミング」「ループ」「マインドセット」など様々な項目に分かれて動画が紹介されています。

日本人Ableton認定トレーナーである大黒さんの動画は、映像が綺麗でたまに観ているのですが、動画とフィールドレコーディングを組み合わせた音楽制作はとても楽しそうですね。どこかで試してみたいです。

音楽制作のアイデアに行き詰まっている方や、新しいインスピレーションを得たい方はぜひ参考にしてみてください。

YouTubeのプレイリストにもまとまっているので、動画の一覧を見たい方はこちらからどうぞ。

🙋‍♂️Q&A

音楽機材のこと、制作のこと、ミキシングのこと、クラブのこと、何でもお気軽にご質問くださいませ。翌週以降のニュースレターでお答えいたします。
マシュマロにて、お気軽にどうぞ。

📰 今週の音楽ニュース

📚著書紹介

ここ数年でAI技術は大きな進化を遂げ、音楽制作の方法が根本から変わりつつあります。

より効率的でクリエイティブな作曲方法を模索している方や、アートワークやミュージックビデオを自ら制作したい方に向けて、制作からプロモーションまでをアーティストが一人でこなすための、AI時代の新たな指南書を書きました。

AIを使った音楽制作に興味のある方は、ぜひお手に取ってみてください。

週刊「スタジオ翁」ニュースレター版 vol.73

2024年8月9日発行

Blog: https://studio-okina.com/

HP: isseykakuuchi.info