このメルマガは、AIや最新テクノロジーをいち早く取り入れ、新しいアプローチで音楽を生み出す「次世代のクリエイター」に向けて書いています。
プロに限らず、誰もが音楽を作れる時代。AIや最新のテクノロジーを活用することで、本来ならエンジニアに任せる仕事も個人で完結できるようになりました。
あなたがプロの音楽家であれ、これから音楽を仕事にしたいクリエイターであれ、AI等を活用した次世代の音楽制作や、時代に合った新しいリリースの方法を模索しているならきっと参考になるはず。
目次
近況
作曲とミキシングのアイデア帳
今週の音楽ニュース
サービス・書籍のご紹介
📝近況
ここでは、最近取り組んでいる音に関すること、仕事のこと、音楽制作のことについて書いていきます。

今週はだいぶ暖かくなってきて、春の訪れを感じますね。
皆さん、いかがお過ごしでしょうか。
とはいえ、急に雪が降ったり暖かくなったりと、体調管理が難しい時期でもあります。
そのせいもあってか、最近、少々寝不足だったのですが、「そういえば以前買ったあれを使ってみるか」と引っ張り出してきた「ある睡眠グッズ」がとても良かったので、一つ紹介させてください。
それが、この「シューマン共鳴波発生器」です。
何やらアヤしい装置ですが、これはオーディオマニアの間では有名な高級ケーブルメーカー「アコースティックリバイブ」が、音質向上グッズとして出している製品です。
そもそもシューマン共鳴波(シューマン共振)とは、地球の表面を覆っている7.83Hzの電磁波のこと。
「パソコンやスマホの電波によって、この「地球の周波数」を感じとりづらくなると、体の不調が起こる」という考えはスピリチュアル業界でも有名です。(シューマン共振自体は科学的なものです)
「シューマン共振系」はアヤしい製品が多い中、こちらは高級オーディオメーカーが真面目に取り扱っているということで、割と信頼を置いている一品。不思議なもので、部屋に置くと確かに音が良くなるのですが、それと同時に少々気が緩みすぎてしまうので、作業中はあまり活用していませんでした。
先日、これをふと思い出し、寝室に置いて寝てみると、久しぶりの極上睡眠を得ることができたのです!
ただ、本家のアコースティックリバイブはかなり高価なので、僕が使っているのはAmazonで購入したこちらの製品。
実際に音などが出るわけではなく、中で何が起こっているのかさっぱりわからない。
ちょっと怪しい機械ですが、効果は確かにあります。
音も良くなるし、さらに眠りも深くなるなんて一石二鳥ですよね。本家は4万円と少々高いですが、上記の製品はアコースティックリバイブの設計をもとに組み立てられているのに、お値段は10分の1ほど。
寝室用に加え、作業部屋用にもう一台購入しようと考え中です。
作業中につけていると時折眠たくなりますが、大抵の場合はリラックスして作業ができるので、それなりに効いているんだろうなと思います。Amazonのレビューでは賛否が分かれていますが、こればかりは、自分の感覚を信じるしかないですね。
スピーカーの音質をもう一段上げたい方だけでなく、夜なかなか寝つけない方は、ぜひ一度、試してみてはいかがでしょうか。
📘作曲とミキシングのアイデア帳
作曲やミキシングが上達する動画・記事・アイデア・最新のAIプラグインやAI作曲ツールをご紹介します。

先日、MusicRadarで「パンニング」に関する記事を見つけました。
EQやコンプに比べると地味な存在ですが、パンニングの基礎だけでもしっかり覚えておくと、ミックスの質は確実に向上します。
記事ではまず、パンニングの大原則として、こう述べられています。
「楽器のピッチが低いほど、ステレオイメージの中心に配置すべき」
ミックスを一本の木に例え、キックやベースを幹としてセンターにどっしり構えて、そこからギターやキーボード、シンセといった中高域の楽器が枝のように左右に広がっていく。リードボーカルはセンターに据えて、バッキングボーカルはコーラス感を出すために左右に振る、といったイメージです。
また、何でもかんでもハードパンすればいいわけではない、とも書かれています。
パンニングの目的は「端に振ること」ではなく、各楽器にステレオ空間上の「住所」を与えること。たとえばギター2本とピアノがある場合は、ギターを左右に広く配置してピアノをセンター寄りに置くことで、フレーズ同士がぶつからなくなります。
そして記事の最後には、モノラルチェックの重要性が強調されていました。
これは僕も頻繁にお伝えしていますが、ステレオでは良く聞こえても、モノラルにして「消えてしまう音がないか」「位相の問題が起きていないか」をチェックしておく必要があります。スマホのスピーカーなど、モノラル再生される環境はまだまだ多いので、ここを押さえておくだけでミックスの信頼性がぐっと上がるのです。
さて、話は変わりますが「DAWによって音が違う」という話、聞いたことある方も多いのではないでしょうか。
僕もずっと不思議に思っていたのですが、あるとき一つの仮説に辿り着きました。
「パンポットとボリュームフェーダーの内部処理精度が異なるため、DAWごとに音質の違いが出る」
ちょっと難しい話ですが、考えてみればパンニングは「単なる左右の音量バランス調整」ではなく、信号の振り分け方やカーブの計算が絡む処理です。ボリュームフェーダーも同様に、0.1dBの刻みの精度や内部演算の方式が違えば、当然出てくる音も変わってくる。
名機と呼ばれるアナログコンソールの音が特別に感じられるのも、パンポットやフェーダーの回路設計そのものに個性があるからだと考えると、腑に落ちます。
そこで、僕が普段使っているのが、Acustica Audioの「Fire The Pan」というプラグインです。
これは60種類以上のアナログ・デジタルパンナーをエミュレートしたもので、名機のパンポットの挙動をDAW上で再現できる画期的なプラグイン。DAW標準のパンを通すのと、このプラグインを通すのとでは、同じパン位置でも、音の佇まいが明らかに違うのです!
地味なプラグインですが、ミックス全体の立体感や質感に効いてくるので、興味がある方はぜひ試してみてください。
そんなわけで、単純なようで意外と奥が深い「パンニング」の世界。
「パン沼」にハマる必要はないですが、最初にご紹介した記事の内容だけでもしっかり理解しておくと、ミキシングの精度はぐっと上がると思いますよ。
📰 今週の音楽ニュース
スタジオ翁独自の視点で厳選した、世界の最新音楽ニュースをお届けします。

今週はニュースがたくさんですね。注目は、Baby Audioのグラニュラーシンセかな。
MacBook Neo: Apple史上最安MacBook「MacBook Neo」が音楽制作に使えるかを検証。
Shazam ChatGPT: 楽曲認識アプリShazamがChatGPT内で利用可能に。
HYBE Spotify: HYBEとSpotifyがK-POPポッドキャスト動画シリーズで提携。
VSX Immersion One: Steven Slate VSX Immersion Oneによる仮想スタジオモニタリング体験。
Mynah Sampler: DIY組み立て型サンプラーGroovesizer Mynahの登場。
Charlie Puth Moises: Charlie PuthがAI音楽プラットフォームMoisesのChief Music Officerに就任。
Robert Henke Devices: Robert Henkeが公開したFilter DelaysやLanzaroteverbなどの無料サウンドデザイン・デバイス。
Tilly Norwood AI Video: AI生成で制作されたTilly Norwoodのミュージックビデオを巡る議論。
Producer Creativity: 音楽プロデューサーが創造性を維持するための5つの実践アプローチ。
Vocal Mixing: 強いコンプから自然な空間処理まで4種類のボーカルミックス手法。
Grainferno: Baby Audioのグラニュラー音源Grainfernoの内部設計とサウンド思想。
Classical Concert Boom: クラシック公演人気を支える世代別オーディエンス動向分析。
Baby Audio Grain Synth: 音声レートモジュレーション対応のBaby Audio最新グラニュラー・シンセ。
ChatDSP: Dillon Bastanが開発するAI対話型オーディオ処理システムChatDSP。
Sunbunny Tentacles: 実験的サウンド生成を可能にするSunbunny Tentaclesシンセ。
🎧サービス・書籍のご紹介

<Splice作曲メソッド>
音楽制作に悩むすべての人におすすめです。
音楽理論や楽器の演奏からスタートする「従来の作曲法」とは異なるアプローチにより、「アイデアが浮かばない」「どこから始めればいいか分からない」といった悩みを解決。アイデアがない状態から1曲を完成させる、実践的なテクニックを身に付けます。
さまざまなジャンルの音楽をゼロから作っていく様子までご覧いただくことで、実践に即した体系的なメソッドを学び、良い音楽を量産する方法を身に付けることができます。
<プライベートレッスン>
(4月まで休止中です)
作曲・ミキシング・マスタリングに関するプライベートレッスンのご案内です。
具体的なレッスン内容は、事前のメールやZoomなどでヒアリングしてから決めていくことも可能です。
まずは、お気軽にご連絡ください。
<著書>
作曲AIに関する書籍です。
アイデアの出し方から作曲、アートワーク制作に至るまで、音楽制作からリリースまでの一連の流れにAIをフル活用する方法を解説しています。購入はKindle Unlimitedで。
<Suno AI、Udio用プロンプト生成ツール>
ChatGPTで使える、プロンプト生成ツールを作りました。
使い方は簡単。自分の好きなアーティスト名を入力するだけで、そのアーティストの特徴を出力してくれます。それを、Suno AIやUdioなどのプロンプトとして入力することで、そのアーティストのテイストに近い音楽を、AI作曲ツールが生成してくれます。
プロンプト選びに悩んでいる方は、ぜひ活用してみてください。
<Chrome拡張>
AI時代は、MYOG(Make Your Own Gear)の時代です。
アーティストが道具を自分で作る未来を模索中。その研究成果として2つのウェブアプリを開発しました。
週刊「スタジオ翁」ニュースレター版 vol.152
2026年3月13日発行
Blog: https://studio-okina.com/

