このメルマガは、AIや最新テクノロジーをいち早く取り入れ、新しいアプローチで音楽を生み出す「次世代のクリエイター」に向けて書いています。

プロに限らず、誰もが音楽を作れる時代。AIや最新のテクノロジーを活用することで、本来ならエンジニアに任せる仕事も個人で完結できるようになりました。

あなたがプロの音楽家であれ、これから音楽を仕事にしたいクリエイターであれ、AI等を活用した次世代の音楽制作や、時代に合った新しいリリースの方法を模索しているならきっと参考になるはず。

目次

  1. 近況

  2. 作曲とミキシングのアイデア帳

  3. 今週の音楽ニュース

  4. サービス・書籍のご紹介

📝近況

ここでは、最近取り組んでいる音に関すること、仕事のこと、音楽制作のことについて書いていきます。

ついに、Googleが音楽制作アプリをリリースしました。

これまでも「MusicFX」という同社の簡易作曲ツールはありましたが、この度、プロンプト入力や画像から最大30秒の音楽を生成するAIがGeminiに搭載されています。

早速使ってみたところ、音楽のクオリティ、特にボーカルのクリアさにはかなり驚かされました。曲によってはSunoよりも良いものが出来上がります。

しかし、聴いた人の感情をグッと掴むような曲作りは、やはりまだSunoの方が一枚上手な印象。音質は綺麗なのに、どこか「整いすぎている」感じがあるんですよね。

そうなると気になるのが、Googleの次の一手です。

Googleは先日、以前メルマガでもご紹介した「Producer.ai」を買収しています。Producer.aiは、チャットベースで直感的に音楽が作れるツールで、個人的にも注目していたサービスです。Lyria 3(Googleの作曲AI)の音質の高さに、Producer.aiの技術が掛け合わされたら、相当面白いことになるんじゃないでしょうか。

GoogleのAIは、これまで他社に遅れを取っていると言われてきましたが、最近はAI品質の向上やGoogleサービスとの連携強化によって、Geminiの評価が明らかに変わりつつあります。もともと優秀なエンジニアを多数抱える会社ですから、本腰を入れてAI作曲に参入するとなれば、一気に主要サービスへ躍り出る可能性は十分あるでしょう。

AI作曲は、まだまだプロが頻繁に使うような段階ではないものの、最近では、僕もAIを使って作曲することの方が多く、AIの進化の凄まじさを日々実感しています。

Sunoの進化は日進月歩なのに、Ableton Liveのアップデートが少ないことが、この事実を物語っている気がしますね。

今年はもっと、AIと人間が共存するハイブリッド作曲の手段が増えるよう、各社に頑張っていただきたい!

夏には、個人的な音楽制作のビッグプロジェクトも控えているので、そこに向けてAI作曲の可能性をさらに探っていきたいと思います。

そういえば、面白いドキュメンタリーが公開されていたので、ご紹介します。

East Forestという音楽家が、きのこを用いたセレモニーと、そこで奏でられる音楽の癒やしの力を探求する内容となっています。

一昨年くらいにアメリカにいた頃、ちょうど上映会が近くでやっていたので観たのですが、音楽は今ひとつなものの、やってることは面白いなと思いました。

きのこというのは、もちろん椎茸やしめじではなく、マジックマッシュルームのこと。

マジックマッシュルームは、日本ではただの違法薬物として扱われています。ところが、このキノコには、PTSDや鬱を癒す「シロシビン」という成分が含まれており、近年、精神疾患の治療薬として注目されているのです。

あと20年くらいしたら、日本でもこういったセラピーが普通に行われていると良いですね。

興味がある方は、ぜひご覧になってみてください。

📘作曲とミキシングのアイデア帳

作曲やミキシングが上達する動画・記事・アイデア・最新のAIプラグインやAI作曲ツールをご紹介します。

シンプルな、アンビエントサウンドスケープの作り方が紹介されています。

使うのは、Ableton Liveと無料プラグインだけ。

リディアンスケールの活用、レイヤリング、グラニュラーシンセ、オートメーション。短い動画なのに、アンビエント制作で使えるテクニックがギュッと詰まっています。

個人的に刺さったのは、リディアンスケールの話です。これはAbleton Liveに限らずどのDAWでも使える考え方なので、知らなかった方はぜひ試してみてください。浮遊感のある響きが簡単に手に入ります。

もうひとつは、コード構成。単純な三和音ではなく7thや9thなどのテンションノートを混ぜてあげると、音の奥行きがグッと変わります。

「響きが単調になってしまう」「重厚な感じがしない」「安っぽい」普段からそんな風に感じている方は、ぜひこのテンションノートを意識してみてください。

この動画で紹介されていることはかなりシンプルですが、出てくる音は深くて美しい。特別なプラグインを使わずともここまで追い込めるというのは、プラグインオタクの僕にとっても非常に参考になる内容でした。

📰 今週の音楽ニュース

スタジオ翁独自の視点で厳選した、世界の最新音楽ニュースをお届けします。
  1. AI Playlists: YouTube MusicとApple MusicがAIプレイリスト機能を強化。

  2. Mastering Trends 2026: 2026年のマスタリング潮流と音圧・配信最適化の最新動向。

  3. Just 4 Noise: AI音楽スタートアップJust 4 Noiseが資金調達に成功し事業拡大へ。

  4. Gemini Lyria 3: GoogleがGeminiにAI音楽生成「Lyria 3」を統合。

  5. Entanglement Synth: 量子力学を応用した新シンセEntanglementによる革新的音響生成。

  6. Grado HP100 SE: GradoのオープンバックHP100 SEに込められた設計思想インタビュー。

  7. Experimental Inear Plugins: 実験的プラグインが“Pay What You Want”で復活。

🎧サービス・書籍のご紹介

<Splice作曲メソッド>

音楽制作に悩むすべての人におすすめです。

音楽理論や楽器の演奏からスタートする「従来の作曲法」とは異なるアプローチにより、「アイデアが浮かばない」「どこから始めればいいか分からない」といった悩みを解決。アイデアがない状態から1曲を完成させる、実践的なテクニックを身に付けます。

さまざまなジャンルの音楽をゼロから作っていく様子までご覧いただくことで、実践に即した体系的なメソッドを学び、良い音楽を量産する方法を身に付けることができます。

<プライベートレッスン>

(4月まで休止中です)

作曲・ミキシング・マスタリングに関するプライベートレッスンのご案内です。

具体的なレッスン内容は、事前のメールやZoomなどでヒアリングしてから決めていくことも可能です。

まずは、お気軽にご連絡ください。

<著書>

作曲AIに関する書籍です。

アイデアの出し方から作曲、アートワーク制作に至るまで、音楽制作からリリースまでの一連の流れにAIをフル活用する方法を解説しています。購入はKindle Unlimitedで。

<Suno AI、Udio用プロンプト生成ツール>

ChatGPTで使える、プロンプト生成ツールを作りました。

使い方は簡単。自分の好きなアーティスト名を入力するだけで、そのアーティストの特徴を出力してくれます。それを、Suno AIやUdioなどのプロンプトとして入力することで、そのアーティストのテイストに近い音楽を、AI作曲ツールが生成してくれます。

プロンプト選びに悩んでいる方は、ぜひ活用してみてください。

<Chrome拡張>

AI時代は、MYOG(Make Your Own Gear)の時代です。

アーティストが道具を自分で作る未来を模索中。その研究成果として2つのウェブアプリを開発しました。

週刊「スタジオ翁」ニュースレター版 vol.150

2026年2月27日発行

Blog: https://studio-okina.com/

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