スタジオ翁のメルマガ vol.147

このメルマガは音楽制作からリリースまでを個人で完結させる、次世代の音楽クリエイターに向けて書いています。

プロに限らず、誰もが音楽を作れる時代になり、AIや最新のテクノロジーを活用することで、本来ならエンジニアに任せるような仕事も個人で完結できるようになりました。

あなたがプロを目指している音楽家であれ、これから音楽を仕事にしたいクリエイターであれ、AI等を活用した次世代の音楽制作、時代に合った新しいリリースの方法を模索しているならきっと参考になるはず。

目次

  1. 近況

  2. 作曲とミキシングのアイデア帳

  3. 今週の音楽ニュース

  4. サービス・書籍のご紹介

📝近況

ここでは、最近取り組んでいる音に関すること、仕事のこと、音楽制作のことについて書いていきます。

先週、AppleのCreator Studioがスタートし、月額1,780円で「Final Cut」や「Logic Pro」といったツールが手軽に利用できるようになりました。

以前もお伝えしたように、Logic Proは数あるステム分離ツールの中でもNo.1の実力を誇るDAWです。そして今回「Logic Pro 12」にアップデートされたことで、アーティストの作曲を手助けする魅力的な機能がさらに充実しました。

中でも注目すべきは、以下の2つでしょう。

  • コード進行を解析するChord ID

  • Session Playersの強化

特に「Chord ID」が素晴らしく、曲のコード進行を自動判別できるだけでなく、そのコードをもとにSession Playersで演奏させることもできます。

つまり、気に入った楽曲を手軽にリミックスしたり、魅力的な曲からコード進行だけを抜き出し、キーボード、ベース、ドラムを自動生成したりと、小さなアイデアを魅力的な楽曲へとブラッシュアップできる機能が満載なのです。

月額1,780円のサブスクなら、必要なときだけ気軽に利用できるので、「音楽制作に集中したい時に数ヶ月サブスクする」というのもアリでしょう。買い切りでも3万円と他のDAWに比べて格安なので、購入して自分が使っているDAWと併用するのも良いかもしれませんね。

さすがApple、潤沢な資金力を活かして、クオリティの高い新機能をどんどん追加してきます。

先日リリースされたTonalicと合わせることで、もはや楽器を弾かずとも質の高いバンドサウンドができてしまう。

今年はますます、音楽制作への参入障壁が下がる1年となりそうですね。

📘作曲とミキシングのアイデア帳

作曲やミキシングが上達する動画・記事・アイデア・最新のAIプラグインやAI作曲ツールをご紹介します。

最近のSunoは、声から楽器をサクサク作ることができます。

面白いですよね。

頭の中でメロディーが鳴っているなら、わざわざプロンプトを打ち込むより、直接口ずさんでカバー機能を使う方が断然スムーズです。

ただし、楽器の細かいニュアンスまで再現できるわけではないので、明確な音色イメージまであるなら、素直にシンセサイザーで打ち込んだ方が早いでしょう。

とはいえ、

「思いついたアイデアをその場でどんどん形にして、曲の骨格を素早く作りたい!」

そんな使い方には、とても有効な機能だと思います。

さて今日は、Sunoで作った曲の「音質」を高めるためのTipsを一つご紹介します。

Sunoはまだ音質が不安定で、特に高域がシャリシャリして耳に痛い仕上がりになることが多いんですよね。そんな時は、「フィルター+ハイシェルフEQ」で高音を自然かつクリアな質感に仕上げましょう。

方法は、以下の通りです。

まずフィルターで高音域をカットします。大体8kHzから12kHzあたりでしょうか。シャリシャリした部分がなくなるまでカットしていきます。(カーブは緩やかなものがおすすめ)

ただし、このままでは高域がこもったような音になってしまうため、ここからEQを使って高域をシェルフEQで持ち上げます。すると、AIっぽいハイの荒さをなくしつつ、伸びのある高域を実現できます。

高域をブーストする際は、Pultec、Maag、Massive Passiveなど、高域を綺麗に持ち上げることに特化したEQがおすすめですが、DAW付属のEQやFabFilterでも全然問題ありません。

AI音楽の音質(特に高域のシャリシャリ)に困っている方は、ぜひこの方法を試してみてくださいね。

📰 今週の音楽ニュース

スタジオ翁独自の視点で厳選した、世界の最新音楽ニュースをお届けします。
  1. Native Instruments: CEOが事業継続を明言し、NI・iZotope・Plugin Alliance体制の安定を強調。

  2. Logic Pro 12: 新AI機能と制作支援を実地検証するハンズオンによる進化点整理。

  3. LANDR Ethical AI: 倫理的AIを掲げた作詞・制作支援アシスタントによる一気通貫ワークフロー。

  4. Beyerdynamic Lab: ヘッドホン音質を個人最適化するHeadphone Labの新展開。

  5. ICON Feature: CDJとモジュラーシンセ/リズム・マシンの同期プレイを実現する、ALM/Busy Circuits「Pamela’s Disco」の販売がスタート

  6. Grammy Engineering: 第68回グラミー賞エンジニアリング/プロダクション部門の受賞結果。

  7. Grammy Viewership: 2026年グラミー賞の視聴者数データが示す影響力。

  8. VAEMI Mic: 電磁場を可聴化するVAEMI電磁マイクによる不可視音の探索。

  9. LALAL.AI VST: リアルタイム分離を可能にするLALAL.AI初のステム分割VST。

  10. AI Music Charts: AI生成楽曲を可視化する新チャートSIQAの登場。

🎧サービス・書籍のご紹介

<Splice作曲メソッド>

音楽制作に悩むすべての人におすすめです。

音楽理論や楽器の演奏からスタートする「従来の作曲法」とは異なるアプローチにより、「アイデアが浮かばない」「どこから始めればいいか分からない」といった悩みを解決。アイデアがない状態から1曲を完成させる、実践的なテクニックを身に付けます。

さまざまなジャンルの音楽をゼロから作っていく様子までご覧いただくことで、実践に即した体系的なメソッドを学び、良い音楽を量産する方法を身に付けることができます。

<プライベートレッスン>

(ちょっと忙しいので休止中です。)

作曲・ミキシング・マスタリングに関するプライベートレッスンのご案内です。

具体的なレッスン内容は、事前のメールやZoomなどでヒアリングしてから決めていくことも可能です。

まずは、お気軽にご連絡ください。

<著書>

作曲AIに関する書籍です。

アイデアの出し方から作曲、アートワーク制作に至るまで、音楽制作からリリースまでの一連の流れにAIをフル活用する方法を解説しています。購入はKindle Unlimitedで。

<Suno AI、Udio用プロンプト生成ツール>

ChatGPTで使える、プロンプト生成ツールを作りました。

使い方は簡単。自分の好きなアーティスト名を入力するだけで、そのアーティストの特徴を出力してくれます。それを、Suno AIやUdioなどのプロンプトとして入力することで、そのアーティストのテイストに近い音楽を、AI作曲ツールが生成してくれます。

プロンプト選びに悩んでいる方は、ぜひ活用してみてください。

<Chrome拡張>

AI時代は、MYOG(Make Your Own Gear)の時代です。

アーティストが道具を自分で作る未来を模索中。その研究成果として2つのウェブアプリを開発しました。その研究成果として2つのウェブアプリを開発しました。

週刊「スタジオ翁」ニュースレター版 vol.147

2026年2月6日発行

Blog: https://studio-okina.com/