スタジオ翁のメルマガ vol.144

このメルマガは音楽制作からリリースまでを個人で完結させる、次世代の音楽クリエイターに向けて書いています。

プロに限らず、誰もが音楽を作れる時代になり、AIや最新のテクノロジーを活用することで、本来ならエンジニアに任せるような仕事も個人で完結できるようになりました。

あなたがプロを目指している音楽家であれ、これから音楽を仕事にしたいクリエイターであれ、AI等を活用した次世代の音楽制作、時代に合った新しいリリースの方法を模索しているならきっと参考になるはず。

目次

  1. 近況

  2. 作曲とミキシングのアイデア帳

  3. 今週の音楽ニュース

  4. サービス・書籍のご紹介

📝近況

ここでは、最近取り組んでいる音に関すること、仕事のこと、音楽制作のことについて書いていきます。

最近、音楽業界の変化をひしひしと肌で感じています。

先日、仕事で制作したCM用音楽が、YouTube上で公開されていました。

これはある会社の採用向けCMで、出演している役者の方々はおそらく実際の従業員だと思われます。

ただ、注目すべきは従業員の方々の演技ではなく、使用されている音楽が、すべてAIによって制作されているということ。

これは、依頼主から「AIを使って、どこまで映像用の音楽が制作できるのかを検証してみたい」という依頼を受けて取り組んだものでした。 ちょっと編集の荒さが目立つものの、音楽と映像は自然にマッチしていて、依頼主も「AIで十分じゃん」といった感じの反応でしたね。

少数の個性的なアーティストと、AIに次々置き換えられる作曲家。

今後どうなっていくかまだまだ未知数ですが、このメルマガを読んでいただいている方には、今後も音楽と仲良くなっていただき、AIもうまく活用しつつ、自分らしい音楽を作れるようなお手伝いをしたいと思っています。

今年は「AI×アーティスト」のハイブリッド作曲プロジェクトも進めているため、こういった経験や知識を「アーティストのためのAI活用術」としてどこかにまとめたいですね。

こちら始動しましたら、またメルマガでお伝えさせていただきます。

📘作曲とミキシングのアイデア帳

作曲やミキシングが上達する動画・記事・アイデア・最新のAIプラグインやAI作曲ツールをご紹介します。

Logic Proのおすすめプラグイン

最近久々にLogicで曲作りをしているのですが、相当進化していますね。これは使えると思った機能をいくつかご紹介します。

  • ChromaGlow

  • Vintage Tube EQ

  • ChromaVerb

  • ステム分離

とにかく使えるのがChromaGlowです。サチュレーションの選択肢が多くないLogic Proにとって、とても貴重な存在です。Modern Tube、Magneticなどのモデルが選べ、アナログの歪みを自然な形で与えることができます。

Overdriveなどの標準サチュレーション・ディストーションも備わっているのですが、かなり音が変化してしまうので、「音の存在感をちょっとだけ出したい」「コンプを掛けるほどじゃないけど音を整えたい」といった時はChromaGlowの方が活躍します。

今作っているCity Popのプロジェクトでは、ドラムやエレピなど様々なソースにこのChromaGlowを入れています。個人的にはModern TubeかMagneticがおすすめですね。楽器によって合う合わないもあるので、各モデルをいくつか試してみて、どんな感じで音が変化するのか聴いてみてください。

もう一つのおすすめは、Vintage Tube EQです。この手のEQはPultec系と呼ばれていて、僕も普段から相当利用しています。

簡単に言うと、どんな音もドンシャリにしてしまうEQですが、ドンシャリといってもEDMのような荒々しい感じではなく、アナログっぽい自然な丸みを持たせつつ、低音の量感や高音のきらびやかさを与えることができます。

UADをはじめ、様々なエミュレーションを使用してきましたが、Logic Proの再現度もなかなかのものだと思います。個人的にはUADの方が好きですが、Logic Proも十分使えるレベルですね。

これまで、Pultec系EQを使ったことがなかった方は、ぜひVintage Tube EQを試してみてください。

また、Logicはまもなくアップデートされ、オーディオに自動的にコードをつけてくれるAIなどが搭載されるようです。

Appleは資金力があるので、先日ご紹介したステム分離のように、高品質なAIツールが今後もたくさん追加されていきそうで楽しみです。

📰 今週の音楽ニュース

スタジオ翁独自の視点で厳選した、世界の最新音楽ニュースをお届けします。
  1. Bandcamp Human: Bandcampが掲げる「人間中心」の音楽エコシステム維持とアルゴリズム依存への距離感。

  2. Apple Creator Studio: Appleが電子音楽家向けに提供する新制作ツールとサブスクリプション展開。

  3. Pro-C 3: FabFilter Pro-C 3による次世代ダイナミクス制御とミキシング精度向上。

  4. UA 610 Native: Universal Audio 610 Tube Preamp & EQのネイティブ化と無償提供。

  5. Suno Studio: AI主導で楽曲生成から編集まで行うSuno Studioの実用性検証。

  6. K-Pop Demon Hunters: ゴールデングローブ受賞で注目されるK-POP×アニメ×音楽IPの成功例。

  7. CD Baby Tips: インディーアーティストが成果を出すための実践的セルフマネジメント指針。

🎧サービス・書籍のご紹介

<Splice作曲メソッド>

音楽制作に悩むすべての人におすすめです。

音楽理論や楽器の演奏からスタートする「従来の作曲法」とは異なるアプローチにより、「アイデアが浮かばない」「どこから始めればいいか分からない」といった悩みを解決。アイデアがない状態から1曲を完成させる、実践的なテクニックを身に付けます。

さまざまなジャンルの音楽をゼロから作っていく様子までご覧いただくことで、実践に即した体系的なメソッドを学び、良い音楽を量産する方法を身に付けることができます。

<プライベートレッスン>

(ちょっと忙しいので休止中です。)

作曲・ミキシング・マスタリングに関するプライベートレッスンのご案内です。

具体的なレッスン内容は、事前のメールやZoomなどでヒアリングしてから決めていくことも可能です。

まずは、お気軽にご連絡ください。

<著書>

作曲AIに関する書籍です。

アイデアの出し方から作曲、アートワーク制作に至るまで、音楽制作からリリースまでの一連の流れにAIをフル活用する方法を解説しています。購入はKindle Unlimitedで。

<Suno AI、Udio用プロンプト生成ツール>

ChatGPTで使える、プロンプト生成ツールを作りました。

使い方は簡単。自分の好きなアーティスト名を入力するだけで、そのアーティストの特徴を出力してくれます。それを、Suno AIやUdioなどのプロンプトとして入力することで、そのアーティストのテイストに近い音楽を、AI作曲ツールが生成してくれます。

プロンプト選びに悩んでいる方は、ぜひ活用してみてください。

<Chrome拡張>

AI時代は、MYOG(Make Your Own Gear)の時代です。

アーティストが道具を自分で作る未来を模索中。その研究成果として2つのウェブアプリを開発しました。その研究成果として2つのウェブアプリを開発しました。

週刊「スタジオ翁」ニュースレター版 vol.144

2026年1月16日発行

Blog: https://studio-okina.com/