スタジオ翁のメルマガ vol.141

このメルマガは音楽制作からリリースまでを個人で完結させる、次世代の音楽クリエイターに向けて書いています。

プロに限らず、誰もが音楽を作れる時代になり、AIや最新のテクノロジーを活用することで、本来ならエンジニアに任せるような仕事も個人で完結できるようになりました。

あなたがプロを目指している音楽家であれ、これから音楽を仕事にしたいクリエイターであれ、AI等を活用した次世代の音楽制作、時代に合った新しいリリースの方法を模索しているならきっと参考になるはず。

目次

  1. 近況

  2. 作曲とミキシングのアイデア帳

  3. 今週の音楽ニュース

  4. サービス・書籍のご紹介

📝近況

ここでは、最近取り組んでいる音に関すること、仕事のこと、音楽制作のことについて書いていきます。

秋にSplice講座をリリースしましたが、今年はSpliceも積極的にいろんなサービスを展開していて、ますます「Spliceを使った音楽制作」のメリットが増えてきているように思います。

以下、Splice関係の主なニュースです。

  1. 「Ableton Live」「Pro Tools」に公式対応

  2. オーケストラ音源ライブラリ大手「Spitfire」の買収

  3. 世界三大レーベル「Universal」との提携

特に3の、UniversalとSpliceが提携して「アーティスト向けの次世代 AI 搭載音楽制作ツール」を作っているというニュースが最近話題で、いよいよアーティストやプロ作曲家がAIを当たり前のように使う時代が来るんだなと感じます。

来年は、AI作曲にとって、かなり変化の年になるでしょうね。

さて、最近は大忙しですが、今年かなり話題になった「リック・ルービンの創作術」を年末年始でなんとか読みたいと思っています。(めっちゃ分厚くて読むの大変…)

リック・ルービンさんが誰だか知らないのですが、国内外のいろんなアーティストが今年おすすめの本として挙げていたので、読まないわけにはいきません。

創造性を高めたい方、アートとは何かを学びたい方は、Brian Enoの「What Art Does: An Unfinished Theory」もおすすめ。これは2025年に読んだ本で3本の指に入る名著ですね。

そんなわけで、年末年始の空いた時間を使って創造性を高めたい方は、これらの本を読んでみてはいかがでしょうか。

来年もやりたいことたくさん。本業頑張りつつ、スタジオ翁もみなさんのお役に立てるよう、少しづつ充実させていこうと思います。

2026年もよろしくお願いいたします!良いお年を!

📘作曲とミキシングのアイデア帳

作曲やミキシングが上達する動画・記事・アイデア・最新のAIプラグインやAI作曲ツールをご紹介します。

ベースラインを作るコツ

ベースラインって作るのに苦労しませんか?

シンプルなものでも十分機能する場合もありますが、「なんかベースラインが物足りないんだよなー」もしくは「ベースがごちゃついてるなー」って時があるかと思います。

そんな時は、こちらのTIPSが役に立つでしょう。

動画の内容をまとめると、

  1. ベースに豊かな倍音成分があると、他の楽器を邪魔することがある

  2. メロディーやコードのもっとも低い音をベースでなぞることで、基本的なベースラインを作る

  3. 他の楽器とベースは、絡み合うように奏でる

こんなところでしょうか。

動画では、noteGRABBERというツールが頻繁に使われていますが、ツールを持っていなくても参考になることはいくつかありますね。

ベースは倍音成分が豊富だと、貧弱なリスニング環境でも存在感を発揮できますが、「倍音が多すぎるのも問題だ」という視点はあまりなかったので参考になりました。

そしてベースは、メロディが複雑なところでは持続音を奏で、メロディの隙間やシンプルになった時に、複雑性のあるベースを奏でると、全体としてすごくバランスが取れます。これは動画の後半を観ると、よくわかると思います。

2だけは、noteGRABBERというツールがあった方が、間違いなく簡単にできますね。これを使えば、メロディやコードの中で使われている音を簡単に特定できるので、その音をベースラインにも使うことで、自然なベースフレーズが作れるとのこと。

どうやってベースラインを作れば良いのか見当もつかない、悩んでいるという方は、こちらの動画で、基本的なベースラインの考え方を学ぶと良いと思います。

📰 今週の音楽ニュース

スタジオ翁独自の視点で厳選した、世界の最新音楽ニュースをお届けします。
  1. Shinju: Spliceが注目プロデューサーShinjuの制作哲学と現代的ワークフローに迫るインタビュー。

  2. Universal-Roblox: Universal Music GroupがRobloxと提携し、仮想空間における音楽体験とIP展開の強化。

  3. UMG-Splice: UMGとSpliceによるAI音楽時代を見据えた公式パートナーシップの始動。

  4. Pop Music: ポップ音楽は本当に単純化しているのかを科学的視点で検証する音楽学者の分析。

  5. Modular Starter: 初心者向けに厳選されたモジュラーシンセ・スターターパックの最適解。

  6. Sony-Udio-Suno: Sony MusicがUdioとSunoを相手取って進めるAI音楽訴訟の最新動向。

  7. Fan Support: Billboardが提示する多様化するファン支援モデルと音楽エコシステム再設計。

🎧サービス・書籍のご紹介

<Splice作曲メソッド>

音楽制作に悩むすべての人におすすめです。

音楽理論や楽器の演奏からスタートする「従来の作曲法」とは異なるアプローチにより、「アイデアが浮かばない」「どこから始めればいいか分からない」といった悩みを解決。アイデアがない状態から1曲を完成させる、実践的なテクニックを身に付けます。

さまざまなジャンルの音楽をゼロから作っていく様子までご覧いただくことで、実践に即した体系的なメソッドを学び、良い音楽を量産する方法を身に付けることができます。

<プライベートレッスン>

作曲・ミキシング・マスタリングに関するプライベートレッスンのご案内です。

具体的なレッスン内容は、事前のメールやZoomなどでヒアリングしてから決めていくことも可能です。

まずは、お気軽にご連絡ください。

<著書>

作曲AIに関する書籍です。

アイデアの出し方から作曲、アートワーク制作に至るまで、音楽制作からリリースまでの一連の流れにAIをフル活用する方法を解説しています。購入はKindle Unlimitedで。

<Suno AI、Udio用プロンプト生成ツール>

ChatGPTで使える、プロンプト生成ツールを作りました。

使い方は簡単。自分の好きなアーティスト名を入力するだけで、そのアーティストの特徴を出力してくれます。それを、Suno AIやUdioなどのプロンプトとして入力することで、そのアーティストのテイストに近い音楽を、AI作曲ツールが生成してくれます。

プロンプト選びに悩んでいる方は、ぜひ活用してみてください。

<Chrome拡張>

AI時代は、MYOG(Make Your Own Gear)の時代です。

アーティストが道具を自分で作る未来を模索中。その研究成果として2つのウェブアプリを開発しました。。その研究成果として2つのウェブアプリを開発しました。

週刊「スタジオ翁」ニュースレター版 vol.141

2025年12月26日発行

Blog: https://studio-okina.com/