スタジオ翁のメルマガ vol.139

このメルマガは音楽制作からリリースまでを個人で完結させる、次世代の音楽クリエイターに向けて書いています。

プロに限らず、誰もが音楽を作れる時代になり、AIや最新のテクノロジーを活用することで、本来ならエンジニアに任せるような仕事も個人で完結できるようになりました。

あなたがプロを目指している音楽家であれ、これから音楽を仕事にしたいクリエイターであれ、AI等を活用した次世代の音楽制作、時代に合った新しいリリースの方法を模索しているならきっと参考になるはず。

目次

  1. お知らせ

  2. 近況

  3. 作曲とミキシングのアイデア帳

  4. 今週の音楽ニュース

  5. ブログ、note更新のお知らせ

  6. サービス・書籍のご紹介

📢お知らせ

作曲・ミキシング・マスタリングに関するプライベートレッスンのご案内です。

個人的にレッスンをして欲しい、というご要望を頂くことが増えてきたので専用ページを設けておくことにしました。

最短で音楽制作を学びたい方におすすめです。

時期によっては対応できないこともありますが、ぜひご活用ください。

📝近況

ここでは、最近取り組んでいる音に関すること、仕事のこと、音楽制作のことについて書いていきます。

久々に目を引くプラグインが登場しました。

昔からDTMをしている人は知っている方も多いのではないでしょうか。Native InstrumentsのAbsynthは、名前の通り、アブノーマルで風変わりな音が収録されたシンセサイザーですが、ある時、開発が終了してしまいました。

それがこの度、Absynth 6として復活していたので、早速デモバージョンを試してみることに。

以前のAbsynthの奇妙でユニークな音色は継承しつつも、モダンで粒立ちの良い、今の音楽にとても使いやすいような音も豊富に含まれている印象です。ユニークさで言えば、Synplantにも匹敵するような面白いプラグインですね。

今回は、AIの力を借りてプリセットを探索できる機能も追加されたり、ブライアン・イーノがプリセットを提供していたりと、とてもワクワクさせてくれる仕上がりとなっています。

アンビエントなどのジャンルにすごくマッチすると思います。

気になる方はぜひチェックしてみてください。

さて、AIは本当にいろんなことができるので、僕のやりたかったことがどんどん実現してきています。

まず、ここ数年、プロのウェブデザイナーにブログのトップページを変更してもらおうかと思っていたのですが、AIを使ったら簡単にできてしまったので、トップページのデザインを少々変えました。

コーディングなんて理解できなくても、ウェブデザインができてしまうのは本当に素晴らしいですね。

あともう一つ、ブログに追加したいものがあります。

それはプラグイン選びをサポートするための機能。

プラグイン選びってなかなか難しいですよね。そこで、「各人の悩みにあったプラグインを示してくれる機能」を実装できないかと思い、試しに作ってみたところ、思ったより簡単にブログに組み込むことができました。

今は内容を吟味し、皆さんのプラグイン選びに本当に役立つようなものに仕上げたいので、リリースはもうちょっと先になるかもしれないです。

ブログの情報は少し古くなっているものもあるので、現在、僕が最もお勧めできるプラグインをここにまとめたいと思っています。

今週はお話ししたいことがたくさん。

こちらは、テクノやハウスといった音楽の歴史に関するドキュメンタリー映画です。

VPN使ってアメリカにアクセスすれば、現在無料で観れますのでぜひ!

📘作曲とミキシングのアイデア帳

作曲やミキシングが上達する動画・記事・アイデア・最新のAIプラグインやAI作曲ツールをご紹介します。

ボブ・クリアマウンテンのミキシング哲学:まずは感覚、細部は後回し

アメリカ出身の世界的ミキシング・エンジニアで、ローリング・ストーンズやデヴィッド・ボウイを手がけたボブ・クリアマウンテン氏のインタビューの切り抜きをご紹介します。

彼は、トラックをソロにしたり、ボーカルを抜いたミックスを微調整したりといった細部はまず置いておき、とにかく「曲全体」として音楽を聴いてミックスを調整することを心がけているそうです。

以前、元マスタリングエンジニアの方から、「海外から来たエンジニアは日本のエンジニアと違って、ものすごいスピードで音を調整し、音楽を仕上げていた」という話を聞いたことがあります。これはおそらく、細部を徹底的に調整する日本人と、全体を大事にする海外エンジニアとの違いが出ているのだと思いました。

「全体として音楽を作り上げ、後から微調整を行う」

そうすることで、作曲においてもディテールにこだわりすぎて途中で完成しなくなるといった現象を防げると、Splice講座でも度々お伝えしていますが、ミキシングもまさに似たような考え方なのかもしれません。

ミキシングに時間がかかってしまうという人は、まず細部からではなく全体からミキシングをすること、ソロボタンは必要最小限に抑えることを意識して、取り組んでみてはいかがでしょうか。

📰 今週の音楽ニュース

スタジオ翁独自の視点で厳選した、世界の最新音楽ニュースをお届けします。
  1. We Are Rewind WE-001: 初代ウォークマンに着想を得たカセットプレーヤーWE-001の現代仕様による復刻デザイン。

  2. SLAB: SeratoとAlphaThetaが発表したSerato Studio専用初のハードウェアコントローラーによる直感制作環境。

  3. Sample Capture: 無料ツールSample Captureが提供するワンショット録音と即時編集の軽量ワークフロー。

  4. Blanco Brown: Blanco Brownが「Walk My Walk」をAI曲と誤認された件で強調する人間的創造性。

  5. ARC On-Ear: IK Multimedia ARC On-Earが実現するヘッドホン測定と補正による精密モニタリング。

  6. Matt B: Matt BとAngela Bensonが示すアーティスト契約と収益構造のリアルな実態。

  7. Waldorf Protein: Waldorfの新シンセ「Protein」をハンズオンレビュー、軽量筐体でJUNO系サウンドを高精度に再現する実力機。

  8. UMG Shops: UMGがニューヨークとロンドンに新オフィシャルショップ開設、ファン向け直販戦略を強化

  9. Absynth 6: 新バージョン「Absynth 6」を開発者Brian Clevingerが紹介、アブストラクト/実験サウンド制作を刷新。

  10. Weird Ideas: Absynth開発者Brian Clevingerが語る「常識を破るアイデア」が音響デザインにおける創造の鍵。

📝ブログ、note更新のお知らせ

🎧サービス・書籍のご紹介

<Splice作曲メソッド>

音楽制作に悩むすべての人におすすめです。

音楽理論や楽器の演奏からスタートする「従来の作曲法」とは異なるアプローチにより、「アイデアが浮かばない」「どこから始めればいいか分からない」といった悩みを解決。アイデアがない状態から1曲を完成させる、実践的なテクニックを身に付けます。

さまざまなジャンルの音楽をゼロから作っていく様子までご覧いただくことで、実践に即した体系的なメソッドを学び、良い音楽を量産する方法を身に付けることができます。

<プライベートレッスン>

作曲・ミキシング・マスタリングに関するプライベートレッスンのご案内です。

具体的なレッスン内容は、事前のメールやZoomなどでヒアリングしてから決めていくことも可能です。

まずは、お気軽にご連絡ください。

<AI YouTubeチャンネル>

実験的にAIカバーソングを生成し、YouTube上でリリースしています。

ただAI生成するだけでなく、エディット、マスタリング、場合によってはステムミキシングを行い、他にはない最高品質のAI音楽を作っています。実験的なコンテンツも多数投稿予定です。

<著書>

作曲AIに関する書籍です。

アイデアの出し方から作曲、アートワーク制作に至るまで、音楽制作からリリースまでの一連の流れにAIをフル活用する方法を解説しています。購入はKindle Unlimitedで。

<Suno AI、Udio用プロンプト生成ツール>

ChatGPTで使える、プロンプト生成ツールを作りました。

使い方は簡単。自分の好きなアーティスト名を入力するだけで、そのアーティストの特徴を出力してくれます。それを、Suno AIやUdioなどのプロンプトとして入力することで、そのアーティストのテイストに近い音楽を、AI作曲ツールが生成してくれます。

プロンプト選びに悩んでいる方は、ぜひ活用してみてください。

<Chrome拡張>

AI時代は、MYOG(Make Your Own Gear)の時代です。

アーティストが道具を自分で作る未来を模索中。その研究成果として2つのウェブアプリを開発しました。。その研究成果として2つのウェブアプリを開発しました。

週刊「スタジオ翁」ニュースレター版 vol.139

2025年12月12日発行

Blog: https://studio-okina.com/