スタジオ翁のメルマガ vol.133

このメルマガは音楽制作からリリースまでを個人で完結させる、次世代の音楽クリエイターに向けて書いています。

プロに限らず、誰もが音楽を作れる時代になり、AIや最新のテクノロジーを活用することで、本来ならエンジニアに任せるような仕事も個人で完結できるようになりました。

あなたがプロを目指している音楽家であれ、これから音楽を仕事にしたいクリエイターであれ、AI等を活用した次世代の音楽制作、時代に合った新しいリリースの方法を模索しているならきっと参考になるはず。

目次

  1. お知らせ

  2. 近況

  3. 作曲とミキシングのアイデア帳

  4. 今週の音楽ニュース

  5. ブログ、note更新のお知らせ

  6. サービス・書籍のご紹介

📢お知らせ

5日間の無料メール講座です。

これから音楽制作を始める方が最短でステップアップできるよう、これまで培ってきた知識と、AIを含めた音楽制作の最新情報を2万字を超える文章に凝縮しました。

📝近況

ここでは、最近取り組んでいる音に関すること、仕事のこと、音楽制作のことについて書いていきます。

AIを活用したYouTubeチャンネルを始めます。

テーマ選びに迷ったのですが、僕の好きなアーティストである藤井風さんの曲を取り扱うことにしました。彼の音楽を世界のリズムや独自のアレンジでカバーし、いろんな角度から藤井風の音楽を楽しんでほしいなという気持ちで音楽を作っています。

こういったチャンネルは他にもたくさんあるのですが、ただAIでカバーすれば良いってものでもないと思います。

最近はコンテンツや音楽を作る際、「自分の作ったものを自分で楽しめるか?」という視点を大事にしているのですが、このチャンネルに載せるカバー曲はまさに力を込めて一つ一つの音楽を作成しているため、自分自身でも「いい曲だなあ」とリピート再生しまくっています。(1つの動画を作るのに100個以上の音楽を生成し、その中から最高のものを厳選。そして修正を重ねた後、マスタリングまで行っています)

AIで音楽を作る時であっても、ただ量産するのではなく、何かあなたにしかできない価値を与えるのが大事だと思います。

ライター業界では有名ですが、すでに去年、AIによって作られた記事の数が、人間が作った記事の数を超えています。

音楽業界でも、まもなく同じことが起こるはずです。

これからの時代、AIで作ったとか、人間が作ったとか、そんなものの境界は無くなっていくので、そこに大した意味はありません。大切なのは、AIで作ったかどうかではなく、作品にどれだけあなただけの価値や愛が込められているかだと思いますね。

このYouTubeは、これからAI作曲の実験の場として活用していくので、チャンネル登録しておいてもらえると嬉しいです。

📘作曲とミキシングのアイデア帳

作曲やミキシングが上達する動画・記事・アイデア・最新のAIプラグインやAI作曲ツールをご紹介します。

前回のメルマガではDirect to Fan、つまりSpotifyなどのプラットフォームを経由せず、直接ファンに音楽を届ける戦略で成功を収めた女性アーティストについてお話ししました。

今回ご紹介するアーティストもまた、音楽をファンに届けるために独自の戦略をとっています。

彼は単にファンの数を増やすのではなく、コミュニティの中でファンとの結びつきを深めるため、いくつかの興味深い試みを行っています。

多くのアーティストがコミュニティを築くためにSNSで頻繁に投稿を行う中、彼は、

  • スマートフォンに直接接続して音楽を聴く「カスタムカード」を販売する

  • オンライン上で音楽を宣伝するのではなく、「ファンと直接つながる」というムーブメントに共感する人々を集め、参加してもらう

  • ファンが手元に置いておきたくなるような、時間をかけて丁寧に作り上げた特別なアイテムを提供する

といった戦略で、コミュニティの基盤を築いています。

動画の中では、他にもユニークな事例がいくつか紹介されており、中でも印象的だったのは、アーティストのBLACK SAMが行ったアルバムプロモーションです。

彼は収録曲13曲にちなんで、13コースの高級ディナーパーティーを開催しました。音楽と料理という2つの情熱を融合させた特別なイベントによって、ファンは彼の音楽に共感するだけでなく、料理という全く別の世界を通じて新たな魅力を感じ、アーティストとの強い絆を生みました。

これからは、Vaundyのように音楽を作りながら絵も描くといったマルチアーティストが一般的になっていくでしょう。その中で、音楽だけでなく自分の強みを掛け合わせてファンにアプローチしたり、ファンが共感し参加したくなるような世界観を発信したり、所有欲を刺激するユニークなアイテムを作り提供したりと、コミュニティを作れるアーティストの立場がますます強くなると感じました。

もしあなたが、「音楽以外の得意なことや情熱」を持っているなら、それをアーティストプロモーションに活用したり、コミュニティ作りに生かすこともぜひ考えてみてはいかがでしょうか。

📰 今週の音楽ニュース

毎週、世界中から厳選した音楽ニュースをお届けします。

LUNA2.0についてくるUAD製品が豪華すぎますね。ユニバーサルオーディオのプラグインをまだ持っていない人は、これだけの目的で購入するのもアリだと思います。

  1. ARC On-Ear: IK Multimediaが「ARC On-Ear」を発表、ヘッドホンで実スタジオ並みの空間再現を実現。

  2. AI Slop: SpotifyのDiscover WeeklyがAI生成曲で溢れる事態に、ユーザー体験への懸念が浮上。

  3. UMG×Udio: ユニバーサル・ミュージックがAI音楽企業Udioと提携、生成AIの公式活用で業界に新潮流。

  4. LUNA Pro 2.0: Universal Audioの有償版DAW「LUNA Pro 2.0」が国内販売開始、約2万円で総額45万円相当のプラグイン30種以上を収録。

📝ブログ、note更新のお知らせ

🎧サービス・書籍のご紹介

<5日間メール集中講義(無料)>

最近音楽を作り始めた方は、まずこれを読んでみてください。

最短でステップアップできるよう、これまで培ってきた知識と、AIを含めた音楽制作の最新情報を2万字を超える文章に凝縮しました。

<Splice楽曲完成メソッド>

5時間にわたる音楽制作の講座です。

音楽理論や楽器の演奏からスタートする「従来の作曲法」とは異なるアプローチにより、「アイデアが浮かばない」「どこから始めればいいか分からない」といった悩みを解決し、アイデアがない状態から1曲を完成させる実践的なテクニックを身に付けます。

音楽制作の体系的な方法を、短時間で学びたい方におすすめ。

<著書>

作曲AIに関する書籍です。

アイデアの出し方から作曲、アートワーク制作に至るまで、音楽制作からリリースまでの一連の流れにAIをフル活用する方法を解説しています。購入はKindle Unlimitedで。

<Suno AI、Udio用プロンプト生成ツール>

ChatGPTで使える、プロンプト生成ツールを作りました。

使い方は簡単。自分の好きなアーティスト名を入力するだけで、そのアーティストの特徴を出力してくれます。それを、Suno AIやUdioなどのプロンプトとして入力することで、そのアーティストのテイストに近い音楽を、AI作曲ツールが生成してくれます。

プロンプト選びに悩んでいる方は、ぜひ活用してみてください。

<Chrome拡張>

AI時代は、MYOG(Make Your Own Gear)の時代です。

アーティストが自分のギアを作る可能性を模索中。その研究成果として2つのウェブアプリを開発しました。

週刊「スタジオ翁」ニュースレター版 vol.133

2025年10月31日発行

Blog: https://studio-okina.com/