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週刊「スタジオ翁」ニュースレター vol.120
このニュースレターは音楽制作からリリースまでを個人で完結させる、次世代の音楽クリエイターに向けて書いています。
プロに限らず、誰もが音楽を作れる時代になり、AIや最新のテクノロジーを活用することで、本来ならエンジニアに任せるような仕事も個人で完結できるようになりました。
あなたがプロを目指している音楽家であれ、これから音楽を仕事にしたいクリエイターであれ、AI等を活用した次世代の音楽制作、時代に合った新しいリリースの方法を模索しているならきっと参考になるはず。
目次
近況
作曲とミキシングのアイデア帳
今週の音楽ニュース
サービス・書籍のご紹介
📝近況
ここでは、最近取り組んでいる音に関すること、仕事のこと、音楽制作のことについて書いていきます。

こんにちは。
今は、こんな高性能ロボットが100万円を切る価格で売られているんですね。びっくり!
AIによって奪われるのはホワイトカラーの知的労働だけかと思ったら、今後は単純な現場仕事などもロボットに代替されるため、僕らが想像している以上に、富の格差は広がり続けるのかもしれません。
そして最近では、AIクリエイターがレコード契約を結んだというニュースがありました。
独立系レコード会社Hallwood Mediaが、AIプラットフォームSunoで最もストリーミングされているクリエイターであるプロデューサー「Imoliver」と契約したというのです。
彼は、自らを「AIミュージックデザイナー」と名乗っており、AI作曲界隈で最も成功した人物の一人となっています。AIミュージックデザイナーというネーミング、とても面白いですね。
今後は、こうしたAIミュージックデザイナーが活躍し、音楽とは無関係な企業でもオリジナルのAIアーティストやAIアイドル的な存在を抱えて音楽をリリースするようなことが増えていくのではないでしょうか。それにともない、彼のような、アーティストでもなくエンジニアでもない、AIを使って音楽をデザインするという新しいスタイルのクリエイターがこれからさらに現れてくるでしょう。
もちろんアーティストも素晴らしい才能をもった人は生き残ると思いますが、どちらかを目指すというよりは、アーティストであってもAIを活用する時代だと思いますので、「アーティスト兼AIミュージックデザイナー」という二足の草鞋が一般的になるのかな、とも思いました。
どちらにせよ、作曲するならAIを活用する知識・技術は必須の時代ですね。
📘作曲とミキシングのアイデア帳
作曲やミキシングが上達する動画・記事・アイデア・最新のAIプラグインやAI作曲ツールをご紹介します。

以前ブログで「DJ.Studio」というDJミックスを作るためのDAWを紹介しましたが、これが最近、アップデートを重ねてかなり進化していました。
大量の曲を一瞬で配置し、トランジションをつけ、ハーモニー的に調和の取れたDJミックスを誰でも一瞬で作れるのはもちろん、「マッシュアップ」と呼ばれる、ある曲のボーカルと、別の曲のインストを組み合わせるといったリミックス的な作業も、誰でも簡単に行えるようになっています。
EDMではマッシュアップの手法はよく見られますが、それ以外のダンスミュージックでも、マッシュアップをDJに取り入れたり、リアルタイムマッシュアップをDJプレイに取り入れている人も増えている印象です。
ただ、これをリアルタイムで行うには熟練の技術が必要であり、また、音楽制作をしたことがない人がAbleton LiveやLogic ProといったDAWを使ってマッシュアップを作るのは少しハードルが高いです。その点、DJしかやったことがないという人でも、マッシュアップを手軽に、しかも素早く作れるツールとして、DJ.Studioはかなり優秀だと思います。
DJ.StudioにはAIによるステム分離機能も搭載されているため、ボーカルの一部分を一瞬で抜き出したり、そのパーツを切り貼りしたり、ドラムだけを抜き取って別の曲に差し替えるといったことが、とても簡単にできます。
音楽制作の入り口としても、とても面白いツールだと思います。
自分でマッシュアップやDJミックスを作ってみたい人は、ぜひDJ.Studioを試してみてはいかがでしょうか。
📰 今週の音楽ニュース
毎週、世界中から厳選した音楽ニュースをお届けします。

🎧サービス・書籍のご紹介

<著書>
作曲AIに関する書籍を出版しました。
アイデアの出し方から作曲、アートワーク制作に至るまで、音楽制作からリリースまでの一連の流れにAIをフル活用する方法を解説しています。Kindle Unlimitedで読めるので、気になった方はチェックしてみてください。
<Suno AI、Udio用プロンプト生成ツール>
ChatGPTで使える、プロンプト生成ツールを作りました。
使い方は簡単。自分の好きなアーティスト名を入力するだけで、そのアーティストの特徴を出力してくれます。それを、Suno AIやUdioなどのプロンプトとして入力することで、そのアーティストのテイストに近い音楽を、AI作曲ツールが生成してくれます。
プロンプト選びに悩んでいる方は、ぜひ活用してみてください。
週刊「スタジオ翁」ニュースレター版 vol.120
2025年8月1日発行
Blog: https://studio-okina.com/