週刊「スタジオ翁」ニュースレター vol.115

このニュースレターは音楽制作からリリースまでを個人で完結させる、次世代の音楽クリエイターに向けて書いています。

プロに限らず、誰もが音楽を作れる時代になり、AIや最新のテクノロジーを活用することで、本来ならエンジニアに任せるような仕事も個人で完結できるようになりました。

あなたがプロを目指している音楽家であれ、これから音楽を仕事にしたいクリエイターであれ、AI等を活用した次世代の音楽制作、時代に合った新しいリリースの方法を模索しているならきっと参考になるはず。

目次

  1. お知らせ

  2. 近況

  3. 作曲とミキシングのアイデア帳

  4. 今週の音楽ニュース

  5. サービス・書籍のご紹介

📢お知らせ

おはようございます。

本日から、いよいよSplice音楽制作講座のモニター受講生を募集いたします!

音楽制作を始めてまだ間もない方、作曲ジャンルの幅をさらに広げたい方、音楽制作に行き詰まっている方などにぜひご参加いただき、その知識やテクニックをいち早く、ご自身の制作環境に取り入れていただければと思います。

でも、「そもそもSpliceって何なの?」という方のために、簡単にこのサービスを説明しておきます。

Spliceとは、クラウド型のサンプル音源ライブラリサービスです。

つい1週間前には、Studio Oneに続いてPro ToolsともDAW統合を実現し、より多くのアーティストに選ばれるプラットフォームへ成長し続けています。

今や、「Spliceを使っていないアーティストを見つける方が難しいのは?」と感じるほど多くのアーティストが活用していますが、本講座は、このSpliceという革新的なサービスを使い、音楽制作のレベルを飛躍的に高めることを目的としています。

僕自身が、20歳を超えてから音楽制作をスタートさせ、作品を出したり音楽の仕事を得るきっかけとなったのが、このSpliceというサービスでした。Spliceを使いこなすことで、「アイデアが出ない」「曲が完成しない」「作曲に時間がかかる」「プロっぽい音にならない」「特定ジャンルの作曲しかできない」といった様々な課題を解決する手掛かりを得ることができます。

講座はすでに3時間を超えるボリュームで、後半では、実際にSpliceのみを使って様々なジャンルの音楽を制作する様子をご覧いただいたり、企業案件向けに制作した、9割をSpliceで作ったプロジェクトファイルの解説などもご用意しています。これにより、Spliceの使い方や活用テクニックだけでなく、実際にどのようにSpliceを使って音楽を作るのか、具体的なイメージを持っていただけると思います。

公式リリース時には2万円前後での販売を予定しておりますが、今回このニュースレターをご覧いただいている皆様には、7,000円でご提供いたします。

なぜ半額以下でフルコースを提供するかというと、多くの方々の音楽制作の悩みを解決できるような講座に仕上げるため、少々フィードバックをお願いするからです。記述式なのでそこまで負担はないかと思いますが、その手間も含めてこちらのお値段にいたしました。

今回ご協力いただいた方は、公式リリース後も講座を無料で受講していただけますので、もし製品にご興味があれば、モニター受講生としてご参加いただくのが非常にお得です。ただし、今回は特別価格でのご提供となっておりますので、アンケートなどにはご協力いただくようお願いします。

どのくらいの方にご協力いただけるかは未知数ですが、まずは希望者に向けた簡単なアンケートにご協力いただき、受講者を選ばせていただく予定です。

詳細は、以下リンクからご確認ください。

募集人数は5名、申込は来週7月3日(木)を期限とさせていただきます。

皆様のご参加を、心よりお待ちしております!

📝近況

ここでは、最近取り組んでいる音に関すること、仕事のこと、音楽制作のことについて書いていきます。

今週は、高輪ゲートウェイ駅の期間限定クラブに行ってきました。

この駅、名前が特徴的で気になってはいたんですが、かなり新しい駅らしく、駅も周辺もかなり綺麗!開発の一環なのか、ZERO-SITEというクラブが期間限定でオープンしています。

おしゃれな空間に割と大きめのスピーカー(VOID)が入り、さらに2階では実験的な音楽のライブが行われるなど、アンダーグラウンドとオーバーグラウンドのミクスチャーのような、とても面白い空間が出来上がっていました。

ラインナップを見てみると、国内外のトップアーティストたちがDJやライブをしているようで、時間帯も終電くらいまでには終わるので、「近ければ、絶対何度でも足を運ぶだろうな」と思えるくらい素敵な空間でしたね。

深夜に出歩くと疲れてしまうので、最近あまりDJイベントに足を運ぶことはなかったのですが、DJの選曲で踊るというのは、瞑想体験であり、空気の振動によるボディセラピーだよなあと感じながら、ひとり踊っていました。

爆音で淡々と踊り続けるのも良いですが、ホテルのようなラウンジを備えている空間なので、誰かと一緒に行っても気軽にお酒を飲んだり楽しむことができ、素晴らしい空間だと思います。

もし近くに住んでいる方は、ぜひ期間が終了する前に足を運んでみてはいかがでしょうか。

めちゃめちゃおすすめです!

📘作曲とミキシングのアイデア帳

作曲やミキシングが上達する動画・記事・アイデア・最新のAIプラグインやAI作曲ツールをご紹介します。

XGが好きすぎるので、ニュースレターでもたまに紹介していますが、この曲「WOKE UP」はとにかく、ミックスがワールドクラスです。

メンバー全員が日本人なのも最高。女性グループにここまでカッコいいと感じたことは人生で一度もありません。家で発狂しながら聴きまくっています。

調べたら関係者はほとんどアメリカ人だったので、アメリカのヒップホップやR&Bなどに精通している人たちが作り上げているのでしょう。

最近ではしゃべくり007に出演するなど、日本でも知名度を高めるために、精力的に活動されていますね。

この曲のエンジニアが気になったので調べたところ、ミキシングとマスタリングをこのDavid Kimという方がされていました。

彼の制作手法はこちらの動画でいくつか紹介されているのですが、個人的に面白かったのは17:00あたりです。キックと808のタイミングを完璧に同期させるために、ミリ秒単位で「微調整(ナッジ)」を行っているのをみて、「ああ、やっぱりここまでのこだわりを持ってる人だからこそ、あれほどのミキシング・マスタリングができるんだな」と実感させられました。

動画でも、これが「苦労を伴うが、世界を変えるほどの違いを生む」と述べています。

WOKE UPでも808サウンドが光っていますが、彼は808にパラレル処理を施したりステレオ感を与えるなど、普段から低音の質感にはかなりこだわっているようですね。

リミッターはOzoneを使っているみたいです。最近、いろんなリミッターを試していたのですが、やはりOzoneの最新アルゴリズムが今っぽい音楽には最高にマッチします。EchoBoyの使い方も面白いです。ちょっと特殊なセッティングで、まるで生き物のように変化する不思議なサウンドを生成しています。

他にも、コンプ処理、サイドチェーンEQなど、参考になりそうなテクニックが紹介されているので、この手のサウンドが好きな方はぜひご覧になってみてください。

📰 今週の音楽ニュース

毎週、世界中から厳選した音楽ニュースをお届けします。

🎧サービス・書籍のご紹介

<著書>

作曲AIに関する書籍を出版しました。

アイデアの出し方から作曲、アートワーク制作に至るまで、音楽制作からリリースまでの一連の流れにAIをフル活用する方法を解説しています。Kindle Unlimitedで読めるので、気になった方はチェックしてみてください。

<Suno AI、Udio用プロンプト生成ツール>

ChatGPTで使える、プロンプト生成ツールを作りました。

使い方は簡単。自分の好きなアーティスト名を入力するだけで、そのアーティストの特徴を出力してくれます。それを、Suno AIやUdioなどのプロンプトとして入力することで、そのアーティストのテイストに近い音楽を、AI作曲ツールが生成してくれます。

プロンプト選びに悩んでいる方は、ぜひ活用してみてください。

週刊「スタジオ翁」ニュースレター版 vol.115

2025年6月27日発行

Blog: https://studio-okina.com/