週刊「スタジオ翁」ニュースレター vol.107

このニュースレターは音楽制作からリリースまでを個人で完結させる、次世代の音楽クリエイターに向けて書いています。

プロに限らず、誰もが音楽を作れる時代になり、AIや最新のテクノロジーを活用することで、本来ならエンジニアに任せるような仕事も個人で完結できるようになりました。

あなたがプロを目指している音楽家であれ、これから音楽を仕事にしたいクリエイターであれ、AI等を活用した次世代の音楽制作、時代に合った新しいリリースの方法を模索しているならきっと参考になるはず。

目次

  1. 近況

  2. 作曲とミキシングのアイデア帳

  3. 今週の音楽ニュース

  4. ブログ更新のお知らせ

  5. サービス・書籍のご紹介

📝近況

ここでは、最近取り組んでいる音に関すること、仕事のこと、音楽制作のことについて書いていきます。

去年の秋、世界最先端のサイケデリクス事情を調査するため、イギリス・アメリカ・ジャマイカとさまざまな場所に取材に訪れ、撮影や音声として同行させていただいたのですが、そちらが今月、サイケデリック・ルネッサンスという本として発売されました。

撮影協力として、お名前を載せていただいています。

ご興味のある方は、ぜひKindle Unlimitedで読んでみてください。

さて、今週オーディオインターフェースを新しくしました。

Zen Quadroというデスクトップ型の小さなオーディオインターフェースです。

Orion Sudio 2017からの乗り換えで、価格はなんと1/3。価格だけ見ると、「なんでダウングレードしたのか?」と思われるかもしれませんが、これは大きなアップグレードなのです。

詳細はブログにも書きますが、とにかく音がめちゃくちゃ良いです!RockoN Companyさんで70万円の超高級DAコンバーターLynx Hilo 2と比較視聴したのですが、「価格差が60万円もあるのに、これほど差が小さいのか!」と驚愕しました。

もちろんHilo 2は良い音です。そのうち欲しいです。でも、Zen Quadroでも良いと思えるくらい、こちらも超高解像度なんです。Antelopeはとんでもないものを出してきたなと思いました。

何より、このすごい事実があまり話題になっていないのが最高です。最近はセールもやってて、買うなら今のうちだと思います。なんか宣伝みたいですね。。でも事実なんです。

気になる方は、そのうち書くブログ記事をチェックしてみてください。

📘作曲とミキシングのアイデア帳

作曲やミキシングが上達する動画・記事・アイデア・最新のAIプラグインやAI作曲ツールをご紹介します。

SonoBusで簡単iPhoneモニタリング

これまで、Ableton Liveで制作しているプロジェクトを「iPhone+AirPods」でモニタリングしたいと思っていたのですが、解決法をついに見つけたのでご紹介します。

そもそも、なぜこの方法でモニタリングをしたいかというと、最近のAirPodsは聴覚補正が入っているので、自分の耳の聞こえ方に応じて補正されたフラットな状態でリスニング、モニタリングをすることができるからです。

MacにAirPodsをつなぐという方法もありますが、それだとなぜか補正がうまくいかないので、iPhone+AirPodsで聞く必要がありました。Audiomoversの有料サブスクリプションを使えば、遅延なくリアルタイムで高品質な音声を送れるので、これが可能なのですが、わざわざそのためだけにサブスク登録するのはあまりコスパがよくないので見送っていたのです。

最近、改めてそのことについて調べていると、Sonobus(ソノバス)という無料プラグインを使えば、簡単にAbleton LiveからiPhoneに送ることができ、AirPodsを使って高品質なサウンドをリアルタイムで視聴することができることがわかりました。

アカウント登録も不要で、音の劣化も少なく、モニタリング用途にとても適しています。

わざわざエクスポートする必要がなくなったので、QOML(Quality of Music Life)がまたひとつ向上しました。

同じ方法でモニタリングしてみたい方は、ぜひSonoBusを活用してみてください!

📰 今週の音楽ニュース

毎週、世界中から厳選した音楽ニュースをお届けします。
  1. SpotifyがAIプレイリストベータ版を40カ国以上で展開 — YouTube MusicがAI生成のパーソナライズラジオステーションをリリースした直後

  2. エレクトロニック音楽業界は現在129億ドルの価値があり、大規模なフェスティバルやツアーが収益を牽引している。

  3. 「今月中に注文することをお勧めします」:Sonicwareは、トランプ関税の影響でCyDrumsドラムマシンの価格が399ドルから900ドル以上に上昇すると警告 

  4. エピデミック・サウンド、最新の買収によりAIを活用した新たな音楽認識サービスを開始

  5. 「プレイリストの半分が AI によって作成されたことに誰も気づかず、AI トラックを好む人もいました」: 今日の音楽制作者やプロデューサーは AI を恐れるべきでしょうか、それとも AI の必然性を受け入れるべきでしょうか?

  6. SpliceがSpitfire Audioを買収し、AI音楽制作マスタープランに新たなパズルピースを追加

  7. 「誰もがAIはプロとしての優位性をもたらすと考えています…しかし、それを使うとなぜか悪者扱いされます」:新たな調査で、音楽プロデューサーの間でAIが広く利用されていることが明らかになったが、大半は「公に話したくない」

🖊️ブログ更新のお知らせ

🎧サービス・書籍のご紹介

<著書>

作曲AIに関する書籍を出版しました。

アイデアの出し方から作曲、アートワーク制作に至るまで、音楽制作からリリースまでの一連の流れにAIをフル活用する方法を解説しています。Kindle Unlimitedで読めるので、気になった方はチェックしてみてください。

<Suno AI、Udio用プロンプト生成ツール>

ChatGPTで使える、プロンプト生成ツールを作りました。

使い方は簡単。自分の好きなアーティスト名を入力するだけで、そのアーティストの特徴を出力してくれます。それを、Suno AIやUdioなどのプロンプトとして入力することで、そのアーティストのテイストに近い音楽を、AI作曲ツールが生成してくれます。

プロンプト選びに悩んでいる方は、ぜひ活用してみてください。

週刊「スタジオ翁」ニュースレター版 vol.107

2025年5月2日発行

Blog: https://studio-okina.com/