このメルマガは、AIや最新テクノロジーをいち早く取り入れ、新しいアプローチで音楽を生み出す「次世代のクリエイター」に向けて書いています。

プロに限らず、誰もが音楽を作れる時代。AIや最新のテクノロジーを活用することで、本来ならエンジニアに任せる仕事も、個人で完結できるようになりました。

あなたがプロの音楽家であれ、これから音楽を仕事にしたいクリエイターであれ、AIを活用した次世代の音楽制作や、時代に合った新しいリリースの方法を模索しているならきっと参考になるはず。

目次

  1. お知らせ

  2. 近況

  3. 作曲とミキシングのアイデア帳

  4. 今週の音楽ニュース

  5. サービス・書籍のご紹介

📢お知らせ

「Okina Audio」新設のお知らせ

良いサウンドは、良い機材を持つ者だけのものなのでしょうか。

長いあいだ、音楽の世界ではそれが当たり前でした。「音楽環境の格差」とでも呼ぶべき、見えない壁です。

「才能ではなく、財布で音が決まる」

この壁を越えるため、今回ひとつのプラグインメーカーを立ち上げます。

それが「Okina Audio」です。

これまで1,000以上のプラグインを試してきた僕が、最高のプラグインを求めて、音楽制作に必要なあらゆるプラグインを提供する試み。

そしてOkina Audioのプラグインは、すべて無料です!

無料プラグインといえば、機能限定版や、プロフェッショナルな用途では使えないような低クオリティのものが多いなか、プロクオリティのプラグインを、すべて無料で提供することにしました。

新製品第1弾は、「Takumi EQ」。

僕が探し求めた音のクオリティ、CPUの軽さ、マルチバンドサチュレーターとの融合といった、音楽制作を始めたばかりの人から、プロフェッショナルまでが使える理想のEQプラグインを作りました。

そして第2弾は、「Morph Comp」。

これまでにない新たな発想で音作りが楽しめる、ハイクオリティかつ、遊び心にあふれたコンプレッサープラグインです。

これらは現在ベータテスト中。

他にもさまざまなプラグインを順次発表していくので、ぜひメール登録しておいてください!

そして、以前リリースしたMycelium FXは2.0になって再登場!

UIの大きな向上と、豊富なプリセットが付いたバージョン2.0。今回のアメリカでのサイケデリックセラピーの音楽でもふんだんに使っている、この飛び道具的エフェクターを、ぜひ皆さんの音楽制作にも活用してみてください。

📝近況

ここでは、最近取り組んでいる音に関すること、仕事のこと、音楽制作のことについて書いていきます。

今週もオレゴンにいます。

鹿さん、リスさんとたわむれながら仕事をする毎日。なんだか心が幼少期に戻っていく感覚です。

ふわふわと大自然の中を歩いていると、アイデアも湧いてくるものですね。

何年後かに出す予定の、本のタイトルを決めかねていたのですが、「いかにして芸術(音楽)的超感覚世界の認識を獲得するか」にしよう!と、ふとアイデア?が降りてきました。

長いタイトルですよね。

これは、この旅でも感じている「音楽を作るために必要な、音楽的知識や経験以外の何か」を探究するための本です。

前から、ふと思いつくたびに下書きを更新しているのですが、出版はずいぶん先になると思います。

気長にお待ちください。

さて、音楽を作っていて、これで合っているのか、どうなれば完成なのか、方向性がわからなくなる時ってありませんか?

こういったことを調べると、いろんな意見が出てきますが、僕が一番大切だと思うのは、「その音楽に、自分が感動できるかどうか」です。

「何度も聴いていたい!」

「このパートめっちゃいい!」

自分の曲をそう思えるかどうかが、一つのポイントですね。

ただ、頭の中で鳴っている音楽を、そのまま現実世界にインストールするには、やっぱり技術と経験が要ります。ここが伴っていないと、「感動できる曲を作ろう」と思っても、手が追いつかないですからね。

だから最初は100%じゃなくても構いません。「お、いいかも!」と思える瞬間を、一つでも多く作っていく。それを積み重ねるだけで十分だと思います。

逆に、やってしまいがちなのが、他人のものさしで良し悪しを決めることです。

「これ、売れるかな」

「みんな、カッコいいと思ってくれるかな」

こういう観点も、ビジネス的には大事だったりします。

でも、他人の反応ばかりを気にして出すか出さないかを決めていると、「音楽を作る」という行為そのものを、長く続けるのが難しくなってしまう可能性があります。

長く続けるために必要なのは、他人のものさしではなく、自分のものさしのほうです。

その自分のものさしを、どこに置くか。

最終的なゴールとして、「自分自身が100%感動できる音楽を作る」。この一つの目安を、覚えておくと良いでしょう。

さて、ここに到達するためには、リリースの数、経験、技術などが伴う場合もあります。

その「経験」は、皆さん自身で積み重ねていくしかありません。ですが、知識、技術、そしてテクノロジーのほうは、スタジオ翁でどんどん提供していきます。

その一環が、冒頭でもご紹介したプラグインメーカー「Okina Audio」の設立、というわけですね。

僕自身、相当プラグインにお金を使ってきましたが、やはり高価なプラグインは使いやすいし、作業効率も上がるし、音も良いです。

でも、今は円安の影響もあって、こうやってブログやメルマガで発信している僕ですら、新しいプラグインを購入するのが億劫になっているのも事実。

なので、プラグインにお金を突っ込めない方、どれを買えば正解なのかわからない方、または「もっと使い勝手の良い、最高に音が良いプラグインはないのか!」と憤りを感じている方まで使える、スペシャルなプラグインを無料で提供することにしました。

僕は、プラグインメーカーとの関わりも少々あるので、ブーイングが来てもおかしくないですが、AI時代、デジタル上で再現できるあらゆるものは、無料になっていくでしょう。

遅かれ早かれ、そうなるのであれば、いっそ先陣を切ってやってしまおう!というのが僕の考えです。

もうこの時代、プラグインにお金をかけられるかどうかは、たいして重要じゃないんですね。

イーロン・マスクのスマホと、僕らのスマホが変わらないように、グラミー受賞エンジニアと一般DTMユーザーのプラグインは、今後ほとんど同じになるでしょう。(もう、すでに半分そうなってますが)

センスや想いだけが重要な時代に、着々と近づきつつあります。

このメルマガを読んでいただいている方には、その世界にショートカットしていただき、少しでも回り道をせず、頭の中の音楽を現実世界に持ってこられるよう、良いものをどんどん提供していきます。

📘作曲とミキシングのアイデア帳

作曲やミキシングが上達する動画・記事・アイデア・最新のAIプラグインやアーティストのAI活用術をご紹介します。

【アーティストがChatGPTを作曲に活用する方法 #7】

アーティストってのは、計画を立てるのが苦手です。

やりたいことはたくさんあるのに、何から手をつければいいか分からなくて、結局気がついたら一日が終わっている。そんなことはありませんか?

やる気がないわけじゃない、むしろありすぎて、頭の中で渋滞している。そんな状態だったりします。

ChatGPTは、こういう散らかった頭を整理するのも得意です。

例えば、

来月の終わりまでに、1曲リリースしたいです。今日からの制作のやることリストを、週ごとに区切って、現実的なスケジュールにして、表で整理してください。

すると、「1週目は作曲とアレンジ、2週目はレコーディング、3週目はミックス、4週目はジャケットと告知」というふうに、締め切りから逆算した計画が返ってきます。漠然とした「がんばる」が、「今日やる一歩」に変わる。

これが、僕のような頭の中ごちゃごちゃ人間には、大いに効くのです。

もっと大きな話を相談する手もあります。

今年は、配信を月に1曲のペースで続けたいです。今の自分にとって無理のないペースかどうか、一緒に考えて、最初の一歩を決めてください。

ひとりだと、つい張り切って無理な計画を立てて、数日で潰れてしまいがちです。でも壁打ちすると、地に足のついたペースに落ち着いていきます。

計画が重すぎると感じたら、遠慮なくこう言いましょう。

このペースだと続かなそうです。もっとハードルを下げた、ゆるい版も作ってください。

こうやって目標を言葉にして、頭の外に出す。たったそれだけでも、続けやすさはずいぶん変わります。

作りたいものが渋滞している方は、ぜひ一度、頭の中をぜんぶ吐き出して、整理してもらってみてくださいね。

ちなみに、音楽制作以外は何もしたくない!面倒なこと全部やりたくない!という方には、以下の本がおすすめです。

📰 今週の音楽ニュース

スタジオ翁独自の視点で厳選した、世界の最新音楽ニュースをお届けします。
  1. 1010benja's Suno Experiments: オルタナポップの1010benjaが、自身で録音した生ボーカルやビートをSunoで加工・拡張して「Semiramis' Dream」を制作した、AI活用を隠さない創作プロセスを紹介。

  2. Telepathic Instruments Orchid: Tame ImpalaのKevin Parkerが共同創業した会社が作った、コード生成に特化したアイデア出し用シンセ「Orchid」(約$650)のレビュー。

  3. Acustica Mystic 2: Acustica Audioが、Volterra Kernelとニューラルモデリングを組み合わせたNOVA技術で3種のプリアンプ・拡張EQ・オプト系コンプを搭載したチャンネルストリップ改良版を発表。

  4. Psychedelic Synths: サイケデリックな音はエフェクト頼みではなく楽器固有のキャラと使い方から生まれる、として代表的な5機種を検証する解説記事。

  5. Free Move Loop Slicer: MID(Benjamin Weiss)製の無料Ableton拡張で、テンポ・ビート・構成を自動検出して曲を小節単位のループに切り刻み、LiveセッションやMove用WAVに書き出せるツール。

  6. Teenage Engineering APC-2: Teenage EngineeringがSUPERSENSEと組み、専門家に限られていたレコードカッティングを個人・小規模スタジオに開放するプロ用ビニール旋盤「APC-2」を発表。

  7. COGG Free Effect: グラニュラーなピッチ重ね・倍音歪み・コンボリューションリバーブであらゆる音をインダストリアル/金属的にする無料プラグイン「COGG」(Mac/Win)を紹介。

  8. NI Super*Saw with AG Cook: Native InstrumentsがプロデューサーAG Cookと共同開発し、16オシレーター×2バンクとモーフィングで定番スーパーソウを再構築したシンセ「Super*Saw」を発表。

  9. ACE Studio 2 Review: AI特化DAW「ACE Studio 2」のレビュー。AIボーカル合成は高品質だが、内蔵音源の弱さ・遅いレンダリング・高いCPU負荷と価格を批判。

  10. Home Studio Acoustics Guide: 吸音材・拡散材によるホームスタジオの音響改善を、防音との違いやDIYパネル、補正ソフトの併用まで解説する総合ガイド。

  11. Techivation M-Compressor 2: Techivationが、音源を解析して12種のコンプ設定を自動生成する「Mix Assistant」を新搭載したM-Compressorのv2をリリース。

🎧サービス・書籍のご紹介

<プラグインメーカー「Okina Audio」>

Okina Audioは、「スタジオ翁」から生まれたプラグインメーカー。

音楽のクオリティは、道具にいくら払えるかではなく、アイデアとセンスで決まるべきです。道具へのアクセスの格差が、そのまま音楽の格差になるべきではありません。

だから、Okina Audioのプラグインは、すべて無料で提供します。

<VSTプラグイン「BinauralShift」>

音響心理学と脳科学に基づいた、「機能性音楽」のためのオーディオプラグイン。

バイノーラルビートを用いて、デルタ波(睡眠)やベータ波(集中)などを科学的に誘発します。バイノーラルビート生成だけでなく、「モノラルビート」 「アイソクロニックトーン」 、さらには「モンロー研究所が開発した特殊なバイノーラルビート」まで、このプラグイン一つで完結。

また、既存のサウンドにバイノーラル変調をかけることで、音楽としての自然さを保ったまま脳波誘導効果を付与でき、Apple「Sound Therapy」のような音楽を自分で作ることもできます。

<プライベートレッスン>

作曲・ミキシング・マスタリングに関するプライベートレッスンのご案内です。

具体的なレッスン内容は、事前のメールやZoomなどでヒアリングしてから決めていくことも可能です。

まずは、お気軽にご連絡ください。

<著書>

作曲AIに関する書籍です。

アイデアの出し方から作曲、アートワーク制作に至るまで、音楽制作からリリースまでの一連の流れにAIをフル活用する方法を解説しています。購入はKindle Unlimitedで。

<Suno AI、Udio用プロンプト生成ツール>

ChatGPTで使える、プロンプト生成ツールを作りました。

使い方は簡単。自分の好きなアーティスト名を入力するだけで、そのアーティストの特徴を出力してくれます。それを、Suno AIやUdioなどのプロンプトとして入力することで、そのアーティストのテイストに近い音楽を、AI作曲ツールが生成してくれます。

プロンプト選びに悩んでいる方は、ぜひ活用してみてください。

<Chrome拡張>

AI時代は、MYOG(Make Your Own Gear)の時代です。

アーティストが道具を自分で作る未来を模索中。その研究成果として2つのウェブアプリを開発しました。

週刊「スタジオ翁」ニュースレター版 vol.171

2026年7月24日発行

Blog: https://studio-okina.com/