このメルマガは、AIや最新テクノロジーをいち早く取り入れ、新しいアプローチで音楽を生み出す「次世代のクリエイター」に向けて書いています。

プロに限らず、誰もが音楽を作れる時代。AIや最新のテクノロジーを活用することで、本来ならエンジニアに任せる仕事も個人で完結できるようになりました。

あなたがプロの音楽家であれ、これから音楽を仕事にしたいクリエイターであれ、AI等を活用した次世代の音楽制作や、時代に合った新しいリリースの方法を模索しているならきっと参考になるはず。

目次

  1. 近況

  2. 作曲とミキシングのアイデア帳

  3. 今週の音楽ニュース

  4. サービス・書籍のご紹介

📝近況

ここでは、最近取り組んでいる音に関すること、仕事のこと、音楽制作のことについて書いていきます。

最近、セミパーソナルジムに通い始めたのですが、そこではトレーナーが、自分のスマホからフィットネスに合う音楽を流してくれます。

そこで流れてきた音楽が、何やら聞き馴染みのあるサウンドだったので、「これ何ですか?」と尋ねてYouTubeの画面を見せてもらうと、まさかのAI音楽でした。

YouTubeのチャンネルページを見れば、

  • SNSリンクがない

  • プロフィールが薄い

  • アップロード頻度が異常に高い

などの特徴からAI生成かどうかすぐわかるのですが、そのトレーナーの方は、それがAIだとまったく気づいていなかったのです。

それどころか、「あえて素性を隠しているミステリアスなアーティスト」と思っていたそうで、AIだと聞いてかなり衝撃を受けられていました。

こちらが、そのYouTubeチャンネルです。

これだけクオリティが高いと、まさかAI生成とは思いませんよね。僕もAI音楽の情報を日々追いかけていなければ、わからないであろうレベル。

こうやって日常的にAI生成の音楽が聴かれている分、僕たち人間が作った音楽が聴かれなくなっていると考えると、少しぞっとします。

さて、そのトレーナーの方に「でもトレーナーはAIに置き換えられないからいいですよねー」なんて言ったところ、なんと今は「MIRROR FIT.(ミラーフィット)」というサービスがあるらしいのです。

これは鏡の中にデジタル上のトレーナーがいて、フィットネスの指導をしてくれるというもの。これはAIではないですが、トレーナーですら人間を介さないシステムに代替され始めているんですね。

これから人間型のAIロボットが出てきたら、代替されない仕事なんてほとんどないんじゃないか、とすら思えてきます。

映像や音楽だけでなく、あらゆる領域で人間以外への代替が進んでいる。

それを、改めて肌で感じさせられた今週でした。

現在制作中の新プラグイン、だいぶ形になってきました。

UIも美しく、機能も盛りだくさん。

リリースが楽しみです。

📘作曲とミキシングのアイデア帳

作曲やミキシングが上達する動画・記事・アイデア・最新のAIプラグインやAI作曲ツールをご紹介します。

アーティストがSuno 5.5の新機能を活用する方法

先日、Sunoが5.5にアップデートされました。

これまでと大きく違うのは、アーティストに寄り添う機能がいくつか追加されたこと。

一つは「Voices」という機能で、自分の歌声を1分ほど収録するだけで、その声をもとにボーカル曲を生成できます。

これがすごく性能が高く、たった1分しか自分の声を収録していないのに、まるで本当に自分が歌っているかのようなボーカルの音楽を作り出すことができます。実際にやってみていただければ、その精度の高さに驚くことでしょう。

アーティストが仮歌を作る際などに、かなり重宝しそうですね。

もう一つは、自分の「カスタムモデル」を作れるようになった点。

これまでは、Sunoが学習した膨大なデータをもとに音楽を生成していたわけですが、「自分の音楽を読み込ませて、自分だけの作曲AIを育てたいな」とずっと思っていたんですよね。

それに近い機能が、ついに登場しました。

数曲から数十曲のオリジナル曲をSunoに読み込ませ、そこから自分だけのオリジナルモデルを作成し、音楽を生成できるという機能です。

これまでもアップロードしたオーディオに基づいて音楽を作る機能はありましたが、数十曲のオリジナル音源をもとに「モデルそのもの」を作るという発想は存在しなかったため、なかなか画期的です。

そしてこの機能、AI作曲だけをやっていて自分のオリジナル曲を持っていない人には正直あまり関係ありません。でも、これまで音楽を作ってきた方にとっては、かなり活用できる機能なのではないかと思います。

自分の気に入っているオリジナルソングを読み込ませてモデルを作成し、自分のテイストで新たな音楽を生成する。そこで出てきたものをそのまま使うもよし、アイデアの種としてオリジナルソングに昇華するもよし。

今後はこのように、アーティストに寄り添った機能もどんどん出てくるのではないでしょうか。

これまで「AI作曲なんてただのお遊びでしょ」と思っていた方も、オリジナルソングをいくつかお持ちであれば、ぜひこの機能を試してみてください。

なかなか面白いアウトプットが得られますよ。

📰 今週の音楽ニュース

スタジオ翁独自の視点で厳選した、世界の最新音楽ニュースをお届けします。
  1. AAS Objeq Delay 2: AASが物理モデリングベースのアコースティック共鳴器を搭載したマルチエフェクト「Objeq Delay 2」のv2をリリース、ステレオディレイとフィルターを統合。

  2. Strymon NightSky Plugin: Strymonのハードウェアリバーブ「NightSky」がプラグイン化、リバーブを楽器的に演奏できるクリエイティブツールとしてレビュー。

  3. Beolab 90 Atelier Edition: Bang & Olufsenが100周年記念で約45万ドルの限定スピーカー「Beolab 90 Atelier Edition」を発表、デザインオブジェクトとしての高級オーディオ。

  4. Waves ILLUGEN 2.0: Wavesがテキストプロンプトからワンショット・ループ・効果音を生成するAIオーディオ生成ツール「ILLUGEN 2.0」を発表、月額$7.99〜。

  5. UAD Voice Of God: Universal AudioがLittle Labs Voice Of Godの低域レゾナンスプラグインをネイティブ版で$49でリリース、Apolloハードウェア不要。

  6. CLÄPP II by Beardyman: ライブルーパーBeardymanが開発したAbleton Live用Max for Liveクラップ音シンセサイザー「CLÄPP II」。

  7. Brain Implant Music: 脳インプラントを使って音楽制作を行う人物について。

🎧サービス・書籍のご紹介

<Splice作曲メソッド>

音楽制作に悩む初心者・中級者におすすめです。

音楽理論や楽器の演奏からスタートする「従来の作曲法」とは異なるアプローチにより、「アイデアが浮かばない」「どこから始めればいいか分からない」といった悩みを解決。アイデアがない状態から1曲を完成させる、実践的なテクニックを身に付けます。

さまざまなジャンルの音楽をゼロから作っていく様子までご覧いただくことで、実践に即した体系的なメソッドを学び、良い音楽を量産する方法を身に付けることができます。

<プライベートレッスン>

作曲・ミキシング・マスタリングに関するプライベートレッスンのご案内です。

具体的なレッスン内容は、事前のメールやZoomなどでヒアリングしてから決めていくことも可能です。

まずは、お気軽にご連絡ください。

<著書>

作曲AIに関する書籍です。

アイデアの出し方から作曲、アートワーク制作に至るまで、音楽制作からリリースまでの一連の流れにAIをフル活用する方法を解説しています。購入はKindle Unlimitedで。

<Suno AI、Udio用プロンプト生成ツール>

ChatGPTで使える、プロンプト生成ツールを作りました。

使い方は簡単。自分の好きなアーティスト名を入力するだけで、そのアーティストの特徴を出力してくれます。それを、Suno AIやUdioなどのプロンプトとして入力することで、そのアーティストのテイストに近い音楽を、AI作曲ツールが生成してくれます。

プロンプト選びに悩んでいる方は、ぜひ活用してみてください。

<Chrome拡張>

AI時代は、MYOG(Make Your Own Gear)の時代です。

アーティストが道具を自分で作る未来を模索中。その研究成果として2つのウェブアプリを開発しました。

週刊「スタジオ翁」ニュースレター版 vol.156

2026年4月10日発行

Blog: https://studio-okina.com/

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