このメルマガは、AIや最新テクノロジーをいち早く取り入れ、新しいアプローチで音楽を生み出す「次世代のクリエイター」に向けて書いています。
プロに限らず、誰もが音楽を作れる時代。AIや最新のテクノロジーを活用することで、本来ならエンジニアに任せる仕事も個人で完結できるようになりました。
あなたがプロの音楽家であれ、これから音楽を仕事にしたいクリエイターであれ、AI等を活用した次世代の音楽制作や、時代に合った新しいリリースの方法を模索しているならきっと参考になるはず。
目次
近況
作曲とミキシングのアイデア帳
今週の音楽ニュース
サービス・書籍のご紹介
📝近況
ここでは、最近取り組んでいる音に関すること、仕事のこと、音楽制作のことについて書いていきます。

最近、音楽系AIの進化がすごいですね。
先日ご紹介したGoogleのAI作曲ツール「Lyra」は、ついに3分の楽曲生成に対応しました。
早速使ってみたのですが、Sunoを日常的に使い込んでいる人でも聞き分けられないぐらいの音質になっていてビックリです。
試しに生成してみたLo-fi Hiphopがこちら。
声があまりにもリアルすぎませんか…?
これまでSunoで曲を作るとき、必ずマスタリングの工程を挟んでいたのですが、Lyra 3 Proはそのまま出しても十分なクオリティ。
加えてGoogleは、Veo(動画生成)というAIツールも持っているので、Google内で映像制作のすべてを完結できるようになります。そうなると、Sunoの牙城は少しずつ崩れてくるかもしれません。
一方でSunoも、ユニバーサルとの提携によるシステム刷新が近いとされており、シーケンサー機能が搭載されるなんて噂もあります。こちらは初心者向けだけでなく、アーティスト層まで取り込もうとする動きが見えます。
音楽業界も、AIの動きがどんどん活発になっていますね。
そしてもうひとつ驚かされたのが、先週発表されたACE Studio「Video Composer」機能です。
AIが動画の内容を読み取り、音楽や効果音を自動配置するこの機能。
現状のクオリティはまだ実用レベルではありませんが、間違いなく業界構造を変えていくツールになるでしょう。
これからは「ただ作ること」以上の付加価値、いかに自分らしさやストーリーを加えられるかが、音楽でも映像でも一層重要になりそうですね。
音楽系AIの進化が凄まじいですが、最近は音楽制作に限らず、日常でもAIをフル活用しています。
あらゆるデータをClaude Codeに投げてスケジュールを立てたり、事業の方向性を考えてもらったりしていますが、おかげでアイデアが次々と湧いてきて、形にしたい新たなプロジェクトが見えてきました。
でも、Claude Codeに「いつまでにこれをやりたいんだけど、できるかな?」と聞いてみたら、見事に時間が全然足りないことが判明しました…
今年の夏はアメリカに長期滞在予定なので、それまでにいくつかプロダクトも出したいところです。
最後に、年始にスタートした「AI時代の音楽制作講座」ですが、明日で全10回が終了します。
毎回100名を超える方々にお集まりいただき、大盛況のまま最終回を迎えられました。ご参加いただいた皆さん、本当にありがとうございます!!
4月からは心機一転、個人の事業を加速させていく予定。目まぐるしい時代ですが、引き続き、駆け抜けていきたいと思います。
📘作曲とミキシングのアイデア帳
作曲やミキシングが上達する動画・記事・アイデア・最新のAIプラグインやAI作曲ツールをご紹介します。

低音が見えるモニターの重要性
僕はこの曲が大好きなのですが、「日本のミキシングではこうはならないよなぁ」と思ったのが、0:38と1:55に含まれる「超低音」です。
韓国のスタジオでは、Barefoot Sound/MicroMainが使われることが多いそうですが、それも納得の低音処理。0:38の部分はコード進行の中で繰り返し鳴るサブベースですが、日本で、ここまで綺麗に低音を活かしている音楽は、あまり聞いたことがありません。
「Ditto」はパソコンのスピーカーで聞くと、ちょっと古い軽めのサウンドに聞こえるかもしれません。でも実は、スピーカーで鳴らすと、どっしりとした重低音が設計されている。こういうところに、韓国の作曲者やエンジニアのセンスを感じますよね。
1:55にも注目してほしいのですが、低音が出ないモニターでは絶対に再現できない、低音から高音への滑らかなグライド音が入っています。そもそも、こんな音を入れる発想自体、普段から低音の再生できるスピーカーを持っていなければ思いつかないでしょう。
Barefootはなかなか手に入りませんが、せめて最近発売されたiLoud Subくらい導入しておけば、こういったミキシングにかなり近づけるかもしれません。
さて、サブウーファーや補正ツールを導入するのは、世界水準のミキシングに近づくための一手です。
でもまずは、「一見低音が入ってなさそうな曲にも、ガッツリ低音が仕込まれている」ということに気づいてもらえるだけで、普段のリスニングの仕方が変わってくるはず。リスニング時の意識が変わると、制作の際のマインドも変わってきます。
普段からぜひ、なるべく低音が聴こえるヘッドフォンやスピーカーを使って、アクティブリスニングを心がけてみてくださいね。
📰 今週の音楽ニュース
スタジオ翁独自の視点で厳選した、世界の最新音楽ニュースをお届けします。

UDO DMNO Synth: NAMM 2026で注目を集めたUDOのポリフォニック・ハイブリッドシンセサイザーDMNOが予約開始。
GrainHeads Granular Sampler: 8つの独立グレインヘッドとポリリズムシーケンサーを搭載したiOS/macOS向けグラニュラーサンプラー。
Scaler 3 for iPad: 1,000以上のコードセットとAUv3対応を備えた音楽理論ワークステーションScaler 3がiPad版をリリース。
Roland Melody Flip: RolandがSony CSLと共同開発したAI作曲支援ソフトで楽曲を解析しメロディやベースを自動生成。
UVI Mosaiq 26: UVIのクリエイティブマルチ音源Mosaiq 26が単音入力でコード演奏できる新機能と800以上のプリセットを搭載しリリース。
Yamaha Creator Pass: Yamahaが音楽制作・ポッドキャスト向けツールを統合したサブスクリプションサービスを月額$14.99から提供開始。
oeksound soothe3: oeksoundのレゾナンス抑制プラグインsoothe3のベータ版がリークされ新UIやキャラクターモード等の新機能が判明。
Polyend Endless: Polyendがテキストからエフェクトコードを生成するAIアシスタント搭載のカスタマイズ可能なルーパーペダルを発表。
Chord Inversions Guide: Spliceによるコード転回形の基礎からボイスリーディングへの応用までを解説する音楽理論ガイド。
NI M&A Update: Native Instrumentsが倒産手続き中にM&Aプロセスが順調に進行中と声明を発表し買収が近い見通し。
Spotify Podcast Layoffs: SpotifyがThe RingerとSpotify Studiosのポッドキャスト部門で約15名をレイオフ、2023年以降続くリストラの一環。
BTS Comeback Concert: BTSソウル復帰コンサートの動員が予想26万人に対し約6万人と大幅未達、Hybe株価が16%下落した一方Netflixライブ配信は約3億視聴を記録。
Klang.io Transcription Studio: Klang.ioが複数楽器を同時に楽譜・TAB・MIDIへ変換できる世界初のAI採譜ツール「Transcription Studio」を発表。
Airwindows ToTape9: Airwindowsがテープサチュレーションプラグインの第9世代「ToTape9」を無料リリース、新出力クリッピング段を搭載。
Roland AI Melody Flip: RolandがSony CSLとの共同開発によるAIメロディ生成ツール「Melody Flip」を発表、約300のスタイルパレットからメロディ変奏を生成しDAWプラグインとして動作。
🎧サービス・書籍のご紹介

<Splice作曲メソッド>
音楽制作に悩む初心者・中級者におすすめです。
音楽理論や楽器の演奏からスタートする「従来の作曲法」とは異なるアプローチにより、「アイデアが浮かばない」「どこから始めればいいか分からない」といった悩みを解決。アイデアがない状態から1曲を完成させる、実践的なテクニックを身に付けます。
さまざまなジャンルの音楽をゼロから作っていく様子までご覧いただくことで、実践に即した体系的なメソッドを学び、良い音楽を量産する方法を身に付けることができます。
<プライベートレッスン>
(4月まで休止中です)
作曲・ミキシング・マスタリングに関するプライベートレッスンのご案内です。
具体的なレッスン内容は、事前のメールやZoomなどでヒアリングしてから決めていくことも可能です。
まずは、お気軽にご連絡ください。
<著書>
作曲AIに関する書籍です。
アイデアの出し方から作曲、アートワーク制作に至るまで、音楽制作からリリースまでの一連の流れにAIをフル活用する方法を解説しています。購入はKindle Unlimitedで。
<Suno AI、Udio用プロンプト生成ツール>
ChatGPTで使える、プロンプト生成ツールを作りました。
使い方は簡単。自分の好きなアーティスト名を入力するだけで、そのアーティストの特徴を出力してくれます。それを、Suno AIやUdioなどのプロンプトとして入力することで、そのアーティストのテイストに近い音楽を、AI作曲ツールが生成してくれます。
プロンプト選びに悩んでいる方は、ぜひ活用してみてください。
<Chrome拡張>
AI時代は、MYOG(Make Your Own Gear)の時代です。
アーティストが道具を自分で作る未来を模索中。その研究成果として2つのウェブアプリを開発しました。
週刊「スタジオ翁」ニュースレター版 vol.154
2026年3月27日発行
Blog: https://studio-okina.com/

