このメルマガは、AIや最新テクノロジーをいち早く取り入れ、新しいアプローチで音楽を生み出す「次世代のクリエイター」に向けて書いています。
プロに限らず、誰もが音楽を作れる時代。AIや最新のテクノロジーを活用することで、本来ならエンジニアに任せる仕事も個人で完結できるようになりました。
あなたがプロの音楽家であれ、これから音楽を仕事にしたいクリエイターであれ、AI等を活用した次世代の音楽制作や、時代に合った新しいリリースの方法を模索しているならきっと参考になるはず。
目次
近況
作曲とミキシングのアイデア帳
今週の音楽ニュース
サービス・書籍のご紹介
📝近況
ここでは、最近取り組んでいる音に関すること、仕事のこと、音楽制作のことについて書いていきます。

Nextraveler Sounds製品第二弾「Surrender 1200」が、ついに販売開始です。
昨年は「世界最高のDJミキサーを作ろう!」と製作陣が集い、文字通り、世界最高の音だと確信できるクオリティの「Surrender 8124」を完成させました。
「Xone 96」や「Model 1」など、いわゆる音が良いと言われるDJミキサーを並べ、試聴会も行いましたが、Surrender 8124のぶっちぎりの音のクリアさに、ご参加いただいた方も驚かれていましたね。
それから1年以上かけて制作し、先週リリースした第二弾製品は「MIDIコントローラー」。
AIが音楽制作を担い、ソフトウェアがハードウェアを代替する時代に、「指先で触れる喜び」に徹底的にこだわった一台です。
音楽機材が売れなくなり、各メーカーがコンシューマー用の安価な製品を次々に量産する中、真逆とも言える思想を持ったMIDIコン「Surrender 1200」。
特注の板金加工に加え、本物のSL-1200のパーツを使ったDJに馴染み深いタッチを実現。プレイするだけでなく「所有する喜び」をも生み出してくれる、「こんな製品、世界中で誰も作らないよな…」といい意味で狂った製品です。
板金加工もかなり無理を言ってお願いしており、「手が切れるかと思った」と言われたほど緻密な作業によって、パーツを加工していただきました。(tueksさん、ありがとうございます!)
前作のDJミキサー「Surrender 8124」は売り切れてしまいましたが、今回の製品にご興味がある方は、スタジオ翁のメール、もしくは製品の問い合わせからお気軽にご連絡くださいね。
さて最近、遺伝子検査に申し込みました。
良い音楽は、「良い身体」と「良い精神」から生まれます。
僕が最近、カウンセラーとして働いているクリニックでも、最高品質の遺伝子検査は受けられますが、価格がAmphionのスピーカーくらいするのでためらっていたところ、こんなサービスを見つけました。
なので、先週は遺伝子検査やDNAについて調べまくっていたのですが、機能的にこちらで十分だと感じ、セール中にすぐ申し込みました。(3月いっぱいまで、セールみたいです)
世の中には安価な遺伝子検査があふれていますが、そもそも全ゲノム解析できないものは、結果がかなり限定的になってしまいます。
一方、全ゲノム解析であれば、コーヒーやお酒の耐性から、先祖のルーツ、性格、体質、食事、能力など、「自分の取説」とも呼べるあらゆるデータが手に入ります。
さらにすごいのは、ClaudeなどのAIを活用することで、メーカーのものより詳細なレポートを独自に作成できること。
これには元データが必要なのですが、GeneLifeにメールで問い合わせたところ、遺伝子の変異データ、いわゆる「VCF」というデータが別途無料でもらえることがわかったので、こちらのサービスに決めました。
「んじゃ、高額な遺伝子検査は必要ないじゃん!」と感じるかもしれませんが、決してそうではありません。安いなりのデメリットもあります。
それは、真の元データである「FASTQ」が手に入らないこと。
これの何が問題かというと、遺伝子変異の研究データは、数年ごとに新たな発見とともに更新されていきます。
VCFだけ持っていてFASTQを持っていないことは、今の科学が解明している変異には対応できるものの、将来発見される遺伝子変異による疾患の可能性や、性格、傾向などは測れないことになります。
あとは、「カバレッジ」と呼ばれる解析回数が少ないこと、広範の遺伝子を一気に読み解ける「ロングリード」に対応していないこともデメリットなのですが、僕の調べだと、精度が95%から99%になるくらいの感覚だったので、「この値段なら、まあいいか」と判断して購入を決めました。
もし、「レポートはいらないからFASTQが欲しい!」という方は、「ジーネックス」がおすすめです。(合計10万円ほどでFASTQがもらえることは確認済みですが、自己責任でお願いします)
以前、簡易遺伝子検査を受けたことがあるのですが、それをClaudeに渡すと本当にいろんな解析ができ、僕の場合は向いている職業に「クリエイター」「カウンセラー」「教育」などが出ていて、とても驚きました。(今、全部やってます!)
GeneLifeの回し者ではないですが、気になる方は、3月中に申し込まれると良いでしょう。そして結果を共有し、語り合いましょう!
検査結果は2ヶ月後に届く予定なので、またお伝えしたいと思います。
📘作曲とミキシングのアイデア帳
作曲やミキシングが上達する動画・記事・アイデア・最新のAIプラグインやAI作曲ツールをご紹介します。

時代が、完全に「ファン化」に進んでいます。
以前、D2C(Direct to Consumer)というモデルで、アーティストがファンに直接音楽を販売する事例をご紹介しました。
そして、ついにアメリカの高音質ストリーミングサービス「TIDAL」が、プラットフォーム内でファンへの直接ダウンロード販売を開始。収益分配率は9:1で、アーティストが売上の9割を手にできるという、かなり大胆な方向転換です。
この記事でも言われていますが、Bandcampと真正面から競合する形になりますね。
サブスクリプション不要で、リスナーは最高音質のファイルをデバイスにダウンロード、またはTidalアプリ内で再生が可能。先日お伝えした大手ディストリビューションサービス「DistroKid」のD2C対応もありましたが、この流れはさらに加速しそうです。
「ストリーミングで運良く聴いてもらって稼ぐ」モデルから、固定のファンをつけて、そこに直接売っていくモデルへ。この転換は今後1〜2年で大きく進むでしょう。
まだアーティスト側の具体的な成功事例は多くありませんが、メルマガの発行、独自プラットフォームへのファン移行など、音楽以外の部分でもリスナーとの接点をつくる施策が求められる時代に入ってきたと感じます。
こちらの記事でも、「SNSのオーガニックリーチがどんどん不安定になっている今、メーリングリストのように、自分が所有できるチャネルを持つべきだ」と語られています。
アルゴリズムは常に変わり、プラットフォームのルールも変わりますが、自分のファンリストだけは誰にも奪われません。
まずは小さくてもいいので、自分の音楽を待ってくれている人たちと直接つながれる場所をひとつ持っておく。これからの時代、これこそがアーティストの生存戦略の要になるかもしれませんね。
📰 今週の音楽ニュース
スタジオ翁独自の視点で厳選した、世界の最新音楽ニュースをお届けします。

Curves Resolve: Wavesが発表した周波数バランスを自動補正するミキシング支援プラグイン。
Deezer Profitability: Deezerが2025年に黒字化を達成しストリーミング事業の転換点。
K-Pop Demon Hunters: Netflixで展開されるK-POP連動プロジェクトによるIP戦略拡張。
Spotify AI DJ: SpotifyのAI DJ機能が対応国拡大でグローバル展開加速。
Vintage vs Modern: ヴィンテージ機材と現代制作フローの比較による音楽制作の最適解。
Dune Streaming Data: ストリーミングデータを金融資産化する新ビジネスモデルの可能性。
MacBook Neo Review: iPhoneチップでAbletonが動作するMacBook Neoの実用性評価。
T-Warmer Mk2: Techivationが発表した倍音強化とサチュレーションを担う新プラグイン。
ICON Feature: iZotope、「Tonal Balance Control 3」を発表。
smart:comp 3: sonibleが進化させたAI自動コンプレッサーによるミックス最適化。
🎧サービス・書籍のご紹介

<Splice作曲メソッド>
音楽制作に悩む初心者・中級者におすすめです。
音楽理論や楽器の演奏からスタートする「従来の作曲法」とは異なるアプローチにより、「アイデアが浮かばない」「どこから始めればいいか分からない」といった悩みを解決。アイデアがない状態から1曲を完成させる、実践的なテクニックを身に付けます。
さまざまなジャンルの音楽をゼロから作っていく様子までご覧いただくことで、実践に即した体系的なメソッドを学び、良い音楽を量産する方法を身に付けることができます。
<プライベートレッスン>
(4月まで休止中です)
作曲・ミキシング・マスタリングに関するプライベートレッスンのご案内です。
具体的なレッスン内容は、事前のメールやZoomなどでヒアリングしてから決めていくことも可能です。
まずは、お気軽にご連絡ください。
<著書>
作曲AIに関する書籍です。
アイデアの出し方から作曲、アートワーク制作に至るまで、音楽制作からリリースまでの一連の流れにAIをフル活用する方法を解説しています。購入はKindle Unlimitedで。
<Suno AI、Udio用プロンプト生成ツール>
ChatGPTで使える、プロンプト生成ツールを作りました。
使い方は簡単。自分の好きなアーティスト名を入力するだけで、そのアーティストの特徴を出力してくれます。それを、Suno AIやUdioなどのプロンプトとして入力することで、そのアーティストのテイストに近い音楽を、AI作曲ツールが生成してくれます。
プロンプト選びに悩んでいる方は、ぜひ活用してみてください。
<Chrome拡張>
AI時代は、MYOG(Make Your Own Gear)の時代です。
アーティストが道具を自分で作る未来を模索中。その研究成果として2つのウェブアプリを開発しました。
週刊「スタジオ翁」ニュースレター版 vol.153
2026年3月20日発行
Blog: https://studio-okina.com/


